強く生きる

HiGH&LOWと山田裕貴関連用。本業はオタクです。

6月17日は新作HiGH&LOW公開日でした(LAND特別版ネタバレ感想)

今年のHiGH&LOWの新作はEND OF SKYとFINAL MISSIONの2本だと思ってるはいろーオタクのみんなー?2本じゃねえ、3本だった。よみうりランドでTHE MOVIE新作が公開されてるから行け。これはもう特別版じゃない、もはや新作でした。

赤雨前夜祭を最前どセンで見たことはわたしのはいろーおたく人生において、なかなかの高ポイントだと思ってるのですが、LAND特別版の最速に立ち会えたこともまた我がはいろー人生史の新たなる一行になりそうです。途中から、まだザムでこんなに楽しませてもらえるなんて本当にありがとうありがとう圧倒的!感謝…ッ!!て気持ちで泣いた。このプロジェクトに携われた人は幸せだし、客として途中からながらも立ち会うことができてよかった。HIRO神ありがとう。はいろー沼(落下速度的には沼というより枯れ井戸だと主張したい。落・即・底)に沈んだ人、すぐこういう信者じみた発言しちゃうから外野におびえられてるの知ってるけど、神に対する感謝の気持ちが自然とわいてくるからしょうがないんですよお…LDHは宗教。

high-low.jp

natalie.mu

公式のお知らせページがめちゃくちゃ&告知が毎日ギリギリではいろーちゃんの中の人はgkbr常習者かよって感じなんで簡単にまとめますと、今よみうりランドという陸の孤島っていうか山としかいいようのない場所でHiGH&LOW THE LANDというイベントをやっています。で、その一環として日テレらんらんホールというこれまた浮かれた名前のホールで、土日祝日のみ各日2回ずつ、HiGH&LOW THE MOVIEの特別版を上映しています。いわゆるディレクターズカット版なんですが、新規映像みっちり30分のボリューム&クオリティによってもう新作かよっていうレベルの新たなるザムが爆誕しているので今すぐローチケでチケ買ってよみうりランド行ってねって話です。全然どうでもいいですけど、よみうりランドはBBQエリアが「ジュージュー」、プールエリアが「わ~い!」で、語彙力のジャパリパーク化がはげしい。

新規映像のネタバレについては下の方に書きます。ざっくり説明するとなんでこの状況に至ったかという回想シーンの追加とアクションシーン増量がみっちり30分です。追加部分では右上にロゴが出るので本編しっかり記憶してない人でも大丈夫大丈夫。でもところどころ明らかに新規なのにロゴ出てないとこもあった。多分先にLAND特別版の状態で作って、尺とテンポのために短くしたんじゃないかなあ。クオリティ面では本編からまったく遜色なし。
ただ特別版が完成形かというと、やっぱりバランスは通常ザムの方がいいなって思いました。きちんと裏のストーリーまで想定しておきつつもマジヤバいッスとテンション高く行きましょうマインドでかっこいいとこだけ切り貼りしてくのがハイローイズムだと思ってるんで、ここまできっちり話を説明されちゃうと謎のグルーヴ感が失われてしまうというか…。特にザラにも入ってたダンテッツチハルのここは任せて先に行けパートは絶対ない方がいいですね。そのシーン自体はいいんですけど、あの後、観客がコブラ&ヤマトのことを意識から外したタイミングで登場するのが最高なので。ってそんなこと監督も分かってるから通常ザムの状態で公開したんだよね、知ってる。

・日テレらんらんホール、公式サイトの画像の通り席が地獄なので尻に敷くもの持ってくといいです。次の日悪評高きアイアの椅子に座ったけどらんらんホールに比べたら天国やで!
・椅子はクソですが空調はしっかり効いてて室温に関しては快適。むしろ効きすぎてて外気温が下がる夕方以降寒かったので、午後回行く人ははおれるものも持ってった方がいい。
よみうりランドは直結駅がなく、京王・小田急よみうりランド駅からバス。嘘だろ。この2路線にアクセスしづらい人はJR南武線矢野口からタクシーというルートもあります。1000円ちょいぐらいですぐ着く。ただし帰りにタクりたい場合、よみうりランド出口のタクシー乗り場に待機タクシーは皆無&配車アプリは全てサービス対象外エリアなので、ランド出てよみうりランドゲートに向かうタイミングで迎車の電話しておこう。
・上映午前回の開始が12:30、午前終了から午後開場はほとんど時間がなく、そのまま午後回観終わって外出るとよみうりランドは閉園しています。体感一瞬だったんですけど!?(ランド・ミュージアムだけは21時まで)1日で色々回りたい人は上映は1回のみにしないと無理なので気をつけてください。
・初日午前回はエリート少なめ、SWORDの各チームの女も少なめ。はいろーおたくの人達とLDHfam半々ぐらいだったのかな?午後回はランド目当てでザム初見の飛び込みらしき人もちらほら。今からザム初体験できるとかうらやましいが過ぎる。
・そんな状態なのでキンブレも発声もまばらな感じ。わたしは公式が応援上映を名乗るなら盛り上げたい派ではあるので頑張って振り回したけど、正直音響も座席もひどくて(劇場じゃないのでしょうがないですが)応援上映向きじゃないし、LAND特別版を事前に見ることができない以上、通常上映もやってほしいです…。初回、次々に襲ってくる新規映像にみんなぐったりして後半ほとんど黙ってましたよねー。龍也さんのシーンでほぼ無声の応援上映なんて初めてみたぞ!?正直土日で通常3回、応援1回ぐらいのペースでいいと思う…よ…。8月分からでも考え直してくれませんか。応援上映苦手な人は観れないわけだし、ハイローに限らず通常上映あっての応援上映ということを配給各社の皆さんは今一度考えてほしいです。応援がっつりしたい人だけで全席埋めれる以上の頻度でやっちゃだめだよ。
・とはいえ7月分までは全部応援でチケ販売されちゃってるので、キンブレ持ってくか迷ってる人はぜひ持ってきてほしいです。初日の登壇はヤマトとロッキーさんだったんだけど、客席白もオレンジも少なくてさみしかったー。もし推しが登壇する時がきたら真っ青に染まった客席見せてあげたいよう…サイリウム配っていい…?
・本編でHP枯渇してたので挨拶2回も観たのにあんまり内容覚えてない……撮影中、さのれおがオラついてるのをけいじさんがニヤニヤ見てたら「けいじさん見ないでくださいよ~///」て言ってた話がかわいかった。さのれおはいつだってかわいい。

 

【以下新規パートのネタバレ感想です】

・冒頭はムゲンVS雨宮兄弟パートががっつり追加。シーズン2でやったところです。大半ドラマで露出済みだけどアクション部分は今回初出しもあったはず。広斗くんは本当に顔がいい。
・イトカンでの苺みるくギャグパートが大増量。ずっといたのかあ。みんなめーちゃくちゃかわいい。ツインタワーにマウントとられるコブラちゃんかわいすぎる。ダンさんもダンさんだー!
・ルードVS劉のアクション増量。広斗くん登場してからが多めだった印象。
・ザム唯一のお色気シーンはスモ様手術シーンで満場一致かと思いますが、まさかの別カットが追加されてた。もちろん仰向け。うつ伏せにしてあげてー!
カッチカッチカッチカッチ……
琥珀さんと李の邂逅のあと、白竜に紹介するシーンやマイティダウトに引き合わせるところが新規に次ぐ新規だった。ここあるのとないのとで全然ストーリーに対する印象が違う。ザムの分かりづらいところが全部ちゃんとつながる。通常本編のシーンに戻った瞬間、会場内拍手とともに「早くDVD出して」「今すぐ売って」「出口で売ろう!!」って声が飛んでました。ほんとそれ。
・もちろんコンテナ街決戦開始後、九十九さんがなぜかケガしてた謎も明かされます!最高!でも確かにない方がテンポはいい!ここ切ったらその後ケガしてること絶対突っ込まれるはずなのに恐れず切った監督はすごい。大好き。
・コンテナ街のアクションは大大大増量でした。物量も密度もすごすぎて無言になるし、終わった時はやっぱり拍手だった。分かる超分かる。この感謝を伝えたい…。詳しく書くつもりだったけど、やっぱ現地で見てほしいので控えます。どの勢力もほぼまんべんなく追加されてるのでどこの女も満足できると思います。ただアクションシーンが長くなっただけではなくて、キャラとキャラの因縁とか関係性とかがすごく掘り下げられてる追加ばかりでした。HiGH&LOWのユニバースはムゲンだ。どこまでも広がってくんだ…!一つだけ文句言いたいのは村山ちゃんの追加が5秒ぐらいしかない。轟古屋はなし。嘘でしょ。関ちゃんだけがかわいさ増量。元々WORDの中では村山ちゃの見せ場多めだったからこれで揃ったのかもだけどさあ…全部で4時間分ぐらい撮ってるの知ってるんだからな!?もう何度でも円盤買うし文字通り喜捨するから、今回のLAND特別版で稼いだあとノーカット版出してください。ずっと、待ってますから……。

推しが大河出てくれたので死んだ

 

いい役だった。本当にいい役だった。まっすぐでかっこよくて、でも愚直ではなく、ちゃんとしたたかさもあって、戦国時代の登場人物としてそうそう、こういうの見たいんだよ~~~っていういい役だった。乙女ゲー主人公の直虎ちゃんに「この男に嫁ぐおなごは幸せじゃ」と言わせるぐらいいい役ですよ…柴咲コウにそれを言わせる、言わせるだけの説得力が必要な役に起用されたとか最高かよ…。ばあばはもう思い残すことはないから里に帰ります…嘘です。もっともっと見てたいから孫より長生きする!!
つか普通に今後も再登場ありますよね…?朝昌くん12ちゃい(今回の話、恐ろしいことに史実上は数えで12歳)は単体登場にするとしても、桜のその後を描かないとか視聴者に不親切すぎるし、直政が菅田将暉に交代してからがっつり登場あると思ってていいのかな。期待するぞ。受信料倍プッシュするぞ?!

孫ちゃんはほんとうにヤンキーとかヤクザとか闇金業者役が似合う俳優で、もちろんわたしはその路線がいっちばん好きなんですけど、まあそういうのそもそも嫌いな人・苦手な人も多いわけで…しかも嫌われる役のときはしっかりちゃんと嫌な人間として出てきてしまうので*1こういう視聴者からみて好感度高い役くると本当にうれしいです。シャーロックとか林とか。次はなにかなあ。長生きしなくちゃ。

*1:Nのためにしか見てない人は、きっと山田裕貴のこと窪田君ハメた最低な奴って印象じゃないだろうかと思う

推しが大河出てくれたら死ぬ

孫ちゃんが大河にでます。おめでとうおめでとうちょーうれしい。水曜に某テレビ誌がおもらししてたのでおたくみんな知ってたけどな!終電で帰宅してから深夜にコンビニ4軒まわってその雑誌探して、別に新規写真でもなんでもないその誌面をここ数日何度も眺めてはニヤニヤしてた。わたしは推しにとにかく人気でてほしー自分からの距離なんてまったくどうでもいい(ただしチケットは欲しいしなんなら良席に座りたい…んだけど俳優である限りどんなに人気でもCMこなしてても舞台挨拶のチケットは手に入るということが分かったのでもはや懸念事項はない。ジャ…と共演さえしなければチケは入手できる。)タイプの人間だし、そのためには大河か朝ドラって思ってたのでほんっとーに嬉しいです。今週初めてちゃんとみたんですけど、完全に直虎ちゃんがヒロインの乙女ゲーだったのでびっくりしました。庵原助右衛門朝昌、ウィキ記事見る限り、ジョブホッパー…?としか思えないんだけど、井伊家家臣ということは直虎ちゃんの攻略キャラになれたらワンチャンある。あと周りの友人がおめでとうって言ってくれたのも嬉しかった。推しが武道館行ってくれたり、帝劇立ってくれたりしたらこんな気持ちになるんでしょうか。自分はなにひとつがんばってないのに謎の達成感もらえる。この多幸感。ありがとう孫ちゃん。この趣味最高だなって思いました。今週も、お仕事がんばろ。

【ネタバレ感想】花組の邪馬台国の風がアッパー系シャブだった話

どの界隈まで通じるかわかりませんが、二次オタの用語として中毒性のあるコンテンツへの賞賛に「シャブい」「シャブみがある」という表現があります。HiGH&LOW、キンプリ、純黒の悪夢、をわたし的にはアッパー系おクスリと呼んでいます。たまにパワー型クソコンとか。そんな訳で花組邪馬台国の風が完全にアッパー系おクスリだったという話をします。
ちなみにダウナー系おクスリはなんだろう。劇場版まどマギとかかなあ…

 

 

【以下ネタバレあり注意】

 

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本編の話の前にわたしのヅカプロフィールを軽く説明しておきます。13年の月組ベルばらから観始めたド新規です。みりおちゃんが見たくて行ってるのでみりおちゃんが出てない舞台は行ったことありません。1回しか取れなかったエリザを除き、トップ就任後は全部ムラ・東京1回ずつ観てます。全ツも1〜2回ずつほど。ミーマイ役替わりBだけ追加しました。一般人からしたらすごいヅカオタだね!だろうし、ヅカオタからしたら超ヌルい状態かと思います。友の会のステージは万年ノーマルだし。年季入ったヅカオタの友人がいるので、映像では組問わずオススメしてもらったものをちょこちょこ観てはいます。あ、みりおちゃんというのは今の花組トップスターの明日海りおさんのことです。ってこの記事読んでくれるような人は知ってますよね…みりおちゃんの特徴としてはとてもとてもお顔が良いです。基本、ヅカのトップスターはスパダリ感に溢れておられるのですが、みりおちゃんは中性的なとても可憐なお顔をしていて佇まいもスパダリ!ドヤ!な感じがなくシュッとしてるながらも可憐で、あととにかくお顔が美しいです。余談ですが山田裕貴ももちろん顔が美しいところが一番好きです。みんな美しいものが見たいからミュシャ展に並んだり青山フラワーマーケットで花買ったりウユニ塩湖行ったりしてるわけで、顔ファンであることに罪悪感は1ミリもないし、そこに金払ってでも視界に収めたい美しい顔があったらそりゃチケット買いますよねっていう。顔ファンやだやだの人はもうちょいマウント芸を磨いてほしいものです。舞台の上以外のジェンヌさんに特に興味はないのでFCは入ってませんが、先日電車でとあるジェンヌさんが隣に座る(!)ということがありまして、写真で見てもふーんってぐらいのお顔だったのに(失礼)現物はめちゃくちゃかわいかったので、男でいてくれるうちに一回ぐらいすっぴんを生で見ておきたいかなとは思ってます。
みりおちゃん以外のお目当ては同じ花組の柚香光さんです。柚香光さんも非常にお顔がいいですが、こちらは大変ドヤドヤスパダリ様です。ダンスがめちゃくちゃかっこいいのでショーの時はつい浮気オペラしちゃって目が足りない。みりおちゃんで好きなのはエリザのトート、ミーマイのビル、春の雪のキヨ様。柚香さんで好きなのはミーマイのパーチェスター、源氏の六条御息所、ファンタジアバスケパートの先輩です。ミーマイの役替わりBフルバージョンはいつまでも待ってます。

 

前置きが長くなりました。本編の話をします。幕が上がり、邪馬台国の戦士と狗奴国の戦士の乱戦から始まります。邪馬台国って時点でうっすら覚悟はしてたけどまずお衣装がださい。音楽がださい。セットもださい。昔背景が常にコピペの森だったせいで森って言われてたジャンプ漫画があったけどそれっぽいです。文明度が低いからかみんなひのきの棒みたいなので戦ってるのも最高にださい。開始15秒でフランス革命時代の偉大さを思い知りました。どこ切り取ってもかっこいいとか有能すぎでしょ。邪馬台国の戦士のお衣装の布がグッピーラップっぽいなって思いました。古すぎてヤバい。とにかく容赦のないダサさの圧がすごすぎて、この辺りで既に楽しくなってきました。
OPが終わり、狗奴兵に追われる男の子が出て来ます。あわやつかまる!というところで突如現れたじじいが助けてくれます。このじじいがめっちゃ強くて一瞬で敵をなぎ倒すんだけど、それに使うのがやっぱりひのきの棒。製鉄技術はやく渡来しよ?しかもどのひのきの棒もすごい無垢の白木で、普通なんか装飾とか使い込んだ感とかあるのでは…?
じじいは理由もなくお前はわしが育てると宣言し、男の子と暮らし始めます。3パパもびっくりです。なお父親を狗奴兵に殺されたらしいですが、なんで殺されたのか、なぜ追われてたのかは謎です。いや説明されてたのかもしれないけど突如舞台上に現れたじじいの家が気になって話が入ってこない。あれ、家…だよね…?コンテナハウスみたいなシルエットで、背景の森の書き割りと相まって超ださい。この時代ってあの三角のテントみたいな形じゃないの?わたしもよう知らんのでなんとも言えませんが、この時代にこういう形の家があったとして、壁が藁でドアが板っておかしくないですか?板でドア作る技術あるならまず壁を板で作るべきでは…?
全然何もわからないけど、男の子はじじいから棒術を教わりながら育ってゆきます。なんの脈絡もなく、わしは煮えたぎる湯に手を入れることが出来るぞ!と言い出すじじい。実際にやってみせるじじい。無傷の手を見せてドヤ!唐突すぎてついていけませんがここ、この作品の最大の伏線なので忘れないで下さい。ちなみにこの後も伏線っぽいものが色々出て来ますが基本的に回収されないので忘れながら観てください。男の子になぜ熱湯に手を入れても無事か分かるか?と問いかけるじじい。男の子はしばらく無言で悩むそぶりを見せたかと思うと突然棒術の素振りを始めます。待って待って、普通「わからない」とか「教えてよー」とか言うシーンでは?分からないことがあると黙って別のことし始めるとか、それ通信簿に「〇〇くんは先生の話を聞かないことが多いです」とか書かれちゃうやつでは…?
とにかく素振りしながら下手にハケた…と思ったら次の瞬間には成長した男の子、タケヒコ(みりおちゃん)がどじゃーんと登場します。衣装はアレだけどヅラはトートっぽくて好き!じじい「あっと言う間におっきくなったのう!」(客席どっと笑い)ヅカのこういう子供からジジババまで通じるゆるジョークはよくあることなので気にせず笑っておきます。大きくなったタケヒコはすっかり棒術の達人となり、ついにじじいに参ったを言わせました。じじいはコンテナハウスをごそごそして謎の剣を取り出しタケヒコに与えます。「お前の棒術は完璧じゃ、次は剣術を教えてやろう!」「わかった!じゃあ晩御飯の準備にいってきます!」タケヒコ退場。晩ご飯は大事だもんね、そうだね。ちなみに後で察しましたがじじいは渡来人なので、この剣もおそらく大陸からきた当時の日本にはない技術で作られた特殊な剣なんだと思います。ロボットアニメで言うなら新機体登場ってところです。普通、後々の展開においてこの剣の強さにタケヒコが救われたり、あるいは剣の秘密が明かされたりするはずですが、特にそんな展開はないので、剣のことはもう忘れて大丈夫です。
もっと前だったかもしれないんですけど(パンフは東京で買う派なので、全て記憶だけで書いているのでめちゃくちゃ嘘とか記憶違いあると思うけどゆるして)この辺でまたクコチヒコ(芹香斗亜さん)が率いる狗奴国の軍隊が出てきて一曲歌います。狗奴国はみんなお衣装が黒なので、邪馬台より大分かっこいいです。銀橋*1に一列になり屈伸ぽい動きをしながら低音でダサいメロディラインの悪っぽい歌を歌いあげる狗奴軍。あっこれテニミュ氷帝だ!って思いました。そんな氷のエンペラー達はじじいにうちに就職するかもしくは死ねというためにやってきたのでした。奮戦するもじじいは倒され、クコチヒコ達が完全にはけてから戻って来るタケヒコ。遅い。ていうか普通去っていくクコチヒコを見るぐらいのタイミングで戻ってきて、あいつがじじいの仇…!みたいになるもんじゃないのか。じじいを看取り、慟哭するタケヒコ。今冷静に思い返してみるとここで平和な世界を望む心が生まれたんですね。でも演出はなんで殺した!?みたいな空気なので、ここ以降タケヒコがじじい殺された恨みをすっぱり忘れて生きてることに違和感が生まれまくりです。あとここまでの展開を総合すると、タケヒコはまだ剣術を教わっていないのでは?と思うのですが、以降、特に何の説明もなく剣で戦っていました。タケヒコはできる子なんだねそうだね。
場面は切り替わりますが、また森です。この話、それぞれ別の場所ながらも背景はだいたい同じ森で、じじいの家の有無などで場所の違いを表現しているので段々見ている側の空間認識が歪んでいくことを感じます。神の声を聞く力を請われ、生まれ育った村から邪馬台へと向かう少女、マナ(仙名彩世さん)。仙名さんはヴァンディッシュ嬢で初めてみてからずっと好きな娘役さんだったのでトップ就任本当にうれしいです。おめでとうございます!でもこの時のヅラが最高に変。やばい、なんでその形で前髪固めたし…と思って震えたけど、この時だけであとはちゃんとポスタービジュ同様、似合ってる髪型になっているのでよかったです。旅路を急ぐマナと邪馬台の兵士たちの一行の元へ、再び狗奴兵が現れ、邪馬台の兵士たちはあっという間にやられてしまいました。ピンチです。と、今度は絶妙のタイミングでタケヒコが現れ、手にした剣で狗奴兵を一掃します。これさっきも見たわ…マナの手を引き、安全なところまで逃げて二人きりになったところで自己紹介です。「俺はタケヒコ」「タケヒコ…あなたはいつか海を渡るわ!」「どうして俺が海を渡りたいと思ったんだ?」待って、話すところそこ?「あなたの手から気持ちが伝わってきたの」「なんだって!君は手から相手の気持ちがわかるのかい?」「いいえ、分からない人もいるけど、あなたからは伝わってきたの」訳が分からないよ。二人はおもむろにデュエットを始めます。この見つめ合いながら歌うデュエットは二人が恋に落ちたという記号なのですが、ここまでの会話、全部電波だったんですけど…?なんか前世みたいなことも言ってたような気がするけど脳が自動削除したので思い出せません。じぶん史上最高に恋に落ちた理由が分からない…と困惑しますがこのツイートを反芻して耐えます。

デュエット後、ようやく自分の身の上を話し始めるマナ。しかし突然天啓が!SE「ピキィーーーン」バタッ。このSE、あと何度も出てくるので、お葬式で笑ってしまうタイプの人は笑わないよう心を強く持っていてください。わたしはまだここは平気。「戦が、戦が見える…!」完全にやばい案件ですが、じじいに引き取られて以降、おそらく女を見たことがなかったであろうタケヒコくんは免疫がないのか優しく抱き起してあげていました。そこへ邪馬台からお迎えの兵が。マナは邪馬台兵に、タケヒコはそのまま森に。好きになってたのなら別れがたいはずですが超あっさり別れます。優しいフリをしてただけで本当はちゃんとこの女やべえ、と引いていたのかもしれません。マナからタケヒコの剣の腕を聞いた邪馬台の戦士の長アシラ(鳳月杏さん)はタケヒコに一緒に来ないか?と声をかけます。タケヒコ「行けたら行く」関西なら完全に来ないパターンですが、タケヒコはいい子なのでちゃんとすぐ後のシーンで邪馬台に就職しに来ていました。ここ本当に一瞬だったので、別に一緒に行ってもよかったのでは…と思ったんですが、マナのヅラが子供を想起させる短い前髪から普通の前髪に変わっていることを考えると、実は数年単位で経過していたのかもしれません。時間が経ったなら新源氏みたいにでかでかと「十年後」って出してほしい。あと数年経ってたら経ってたでタケヒコはそれまで森でなにしてたんだろう…。
なんやかんやあってマナは卑弥呼という新しい名前を与えられ邪馬台国の女王となります。邪馬台国は複数の男の王たちによって治められており、この諸王のおじさん集団がこのあと何度も出てくるのですが、なぜか全員お衣装が三国志です。たしかに三国志の時代だし、全員にグッピーラップという訳にもいかないし、それはそれで全然いいのですが、その内の一人のマントが細かい豹柄なんです!大阪のオバチャンが着てるやつ。なぜそれにした。あと、大巫女さま(美穂圭子さん)のお達しによりマナを女王にするとなったとき、諸王おじさんたちは「女王の名前がマナではちょっと…」と文句をつけてきます。「大巫女さまはヒミコという名を下されました!」諸王おじさん「ならばよし!」マナがダメでヒミコがOKな理由は特に説明されません。
一方、森を出て邪馬台国にやってきたタケヒコくんはアシラさんの口利きで無事邪馬台の戦士になります。この時仲間になるのが超イケメンのフルドリ(柚香光さん)、口がきけないツブラメ(水美舞斗さん)、紅一点イサカ(城妃美伶さん)など。ツブラメは昔フルドリを火事から救ったときに喉を焼かれ、声が出ないのですが、かわりにパントマイムで会話し、それをフルドリが「ツブラメは○○○って言っているぞ!」と通訳してくれるのですがこのニコイチがめーちゃめちゃかわいいのです。水美さんはマデレーネの印象が強すぎて、いまいち男役状態のお顔が覚えられないのですがちゃんと見分けられるようになりたい…。

ここまで5000字ほどなのにまだまだ序盤だな!?話を進めます。
・ヒミコ即位式で初めてヒミコ=マナであることに気付くタケヒコ。逃した魚は大きい理論なのか、手の届かない存在になってしまったことを突然大いに悔やんでいました。いやあんたさっきめっちゃあっさり別れてましたやん。
・諸王おじさんのうち、奴王(瀬戸かずやさん)は女が上司になることが気に食わず、同じくヒミコ体制に不満のある前王の娘アケヒ(花野じゅりあさん)を手を結びます。アケヒは同じ巫女としてヒミコに近づき、弱点をさぐることに。
・ヒミコ様のお告げにより狗奴国の砦に向かう邪馬台の戦士たち。イサカが放ったたった2本の火矢で砦は大炎上です。っていうか火が出て初めて、あ、火矢だったんだと分かりました。駆けつけたクコチヒコとタケヒコはここで剣をかわします。棒だったかもしれない。普通ここでさらに因縁が深まるべきターンですが、タケヒコは目の前のクコチヒコが育ての親の仇ということには気づかないし、そもそも名前すら知らないっぽいし、特になにも起こりませんでした。
・祭りの夜です。きゃいきゃいした村娘A(ごめんなさい分かりません)が想いを寄せるフルドリにお酒を持ってきました。分かる、フルドリイケメンだもんな。わたしもフルドリパイセンと学園祭デートしたい~!村娘Aにくっついてきたはずの村娘Bはツブラメ狙いでした。村娘Bと共に祭りに繰り出していくツブラメ。一方、フルドリは村娘Aを優しくしかししっかりと振っていました。
・どうやらフルドリには想い人がいるようです。自分の気持ちが分からない、でもあの瞳が忘れられないと切々と歌い上げるフルドリ。柚香さんは正直かなりお歌がズコーだったのですが、ここ最近、エキサイターあたりからめちゃくちゃうまくなってません?!すごいこんな急に良くなるんだ。そしてそんなフルドリが想いを寄せるのは瞳が印象的なあの人…瞳…つぶらな瞳…まさかツブラメ?ありがてぇー案件か!?と心の中の根元凪ちゃん*2が全力で立ち上がりましたが、歌い終わった瞬間イサカが現れたので、すぐに察して着席しました。
・フルドリが好きなのがイサカなのはいいけど、ここまで匂わせすらないの説明不足過ぎでしょ(この記事書くために公式の人物相関図みたんですが、フルドリ→イサカは書いてあった。まさかこれが伏線だったのか)と思ってたらイサカはイサカでタケヒコが好きらしい。
・村娘A→フルドリ→イサカ→タケヒコ→マナ…ビバリーヒルズかよ。
・祭りのシーンは娘役群舞→男役群舞で、特に男役は全員ひのきの棒を持ってて、国産みを想起させる動きからのリバーダンスみたいになるのは面白かった。あと男役のターンで銀橋に3人、舞台上に残りの男役、になったときの舞台上のセンターにいた方がすごいお顔がよかったんですがあれどなたでしょうか…。
・マナがタケヒコを好きなことに気付いたアケヒは二人が密会できるよう手引きをします。アケヒ「新しい巫女を連れてまいりました!」掲げた衣の陰に隠れて入って来るタケヒコ。この後絶対ラブシーンだろうに巫女の衣装で来てたらどうしてくれよう、百合かよと思ってドキドキしましたが、衣を投げ捨てた下から現われたのはちゃんと男の恰好をしたタケヒコでした。よかった。
・二人は愛を確かめ合います。あの初対面でよくぞここまで好きになれるなあと思いますが、二人とも顔が美しいのできっとお互い顔ファンなんだと思います。しかし仙名さんは不幸顔というか、こういう許されぬ愛に流される女が似合うなあ。正直ハマりすぎてて逆にここまでリアルでなくていい…もうちょいファンタジー見させて...という気持ちになるので、エキサイターのせんにゃんみたいなかわいい役やってほしい。せんにゃん超~~~かわいかった。お歌も演技もうまいから、ご本人の雰囲気から遠い役でも全然違和感ないんですよ!
・こういう愛を語りあうシーンは二人が向き合ってるのでそのままだと客席からは常に横顔しか見えないんですよね。なので回り舞台を動かして、正面の表情を見えるようにするのが常套だと思うんですが…邪馬台国の風、多分一度も回り舞台使ってない。失礼ながら仙名さんはやや顎の星*3の姫君感あるので余計横顔の連続は避けてあげてほしかった。他を観てないので偉そうなこと言えませんが、公演数・動員考えたら宝塚って日本でトップレベルに舞台装置にお金かけれてると思うんですよね。あとは四季・東宝ミュぐらい?一つ前の金色の砂漠の舞台の使い方*4が好きだっただけに、邪馬台国の常に直線的な動きしかない舞台の使い方とエンドレス森はほんとひどいと思いました。

さて、この辺りから怒涛の展開です。ザムで言うとコンテナ街にSWORD連合軍が集結してパールがGO!!って言うところです。

・抱き合うマナとタケヒコ
・暗転
・諸王おじさん「ヒミコの寝所に男が入った!」
・諸王おじさん「ヒミコの寝所に男が入った!」
・諸王おじさん「ヒミコの寝所に男が入った!」
・待って
・女王がセ…しちゃったことを高らかに輪唱で歌い上げていく諸王おじさんたち。
・ここ、初潮のお祝いのお赤飯を見てデリカシーない発言をして娘に嫌われるお父さん、みたいな空気を感じました。諸王おじさんたち、デリカシーがない。つらい。
・諸王おじさんたちの元へ引き立てられ、罪を問われるタケヒコ
・タケヒコ「俺はやっていません!」奴王「だったら神の前で無実を証明してみろ!」周囲「どうやって?」奴王「くがたちだ!!!」
・く、くがたち~~~~~~!!!!!!
・それ進研ゼミでやったわ!
・テストにも盟神探湯って書いたわ!
・ていうかじじいの謎行動、伏線だったんだ!?(驚)
・そして始まるくがたちの歌。「くがたーちーくがたちー」「くがたーちーくがたちー」
・このメロディラインだけやたら印象に残るのでもうずっと脳内再生されてる。
・檻の中でくがたちを待つタケヒコ。フルドリたちと、これまたタケヒコのことを好きな村娘フルヒ(桜咲彩花さん)がやってきます。ヅカの登場人物って基本恋愛脳なのですぐ好きになることは別にいいんですけど、矢印仕込んだのなら回収してほしい…。
・フルドリたちの逃亡を助ける申し出を断り、フルヒに何事かお願いするタケヒコ。じじいが火傷しなかった方法が明らかになるかと思うと嬉しい。
・くがたちの場面へ。舞台中央にはドライアイスの湯気がもくもくとあがる大きな甕。周囲が見守る中、タケヒコは煮えたぎる湯の中にゆっくりと手を入れ、そしてゆっくりと引き上げ…ドドドドドド(ドラムロール)
・どじゃーーん!無傷!!!
・きーせきだ♪きーせきだ♪(ズンドコズンドコ)
・きーせきだ♪きーせきだ♪(ズンドコズンドコ)
・死ぬほどださい曲が流れる中、超笑顔のタケヒコはゆっくりと前進し…
・ドヤ顔で天高く拳を突き上げ…

琥珀が落ちたーーーーー!!!

・これHiGH&LOWだわ(確信)

 

この後も突然のSE「ピキィーーーン」に笑いをこらえたり、天啓中を示すスポットライトから仙名さんがずれちゃってたり、フルドリたちがあっという間に全滅してタケヒコも倒れてもしかしてこれループものなのでは?と震えたり(別にそんなことはなかった)、クライマックスの日食シーンで、太陽の光が戻る演出で真上からの超強いスポットライトを使ってたんですがあまりに強すぎて音くり寿ちゃんが完全にクラウザーさん*5になっていて、さらに他の人もどんどんクラウザーさん化してったので恐怖に震えていたらちゃんとみりおちゃん仙名さんだけは通常のスポットライトだったのでやっぱりヅカは分かってるぜ!と安心したり、なんかもう色々あったんですけどここまで書くのに疲れたのでそろそろ筆を置きたいと思います。

面白いの定義には色々あると思いますが、「テンポが良くて、次に何が起きるのか分からなくてドキドキする」という定義でみた場合には邪馬台国の風はとても面白いです。しかし整合性とか納得感とか丁寧な心理描写と求める人にはおすすめしません。島耕作シリーズ好きな人には強くリコメンドする。あれもクソ展開にびっくりし続けることを楽しむ作品ですので。

ちなみになぜタケヒコが火傷回避できたかはなんとびっくりなことに明かされません!分かるのはフルヒが冷たい水と薬草を用意したことだけです!!なにこれ円盤の特典映像にはいってるやつ?また、クコチヒコはタケヒコとの戦いにおいて、とどめを刺そうとした瞬間に突然苦しみ出して死にます。その演技がどう見ても青酸カリで死ぬ人の演技でしかなく、なぜ死んだのかガチで分かりません。これ書きながら気付いたけどもしかして首飾りの力か…?真相が気になるのでコナンくんを呼んでほしいです。
あと、ラストシーンの演出がしょぼすぎて誰もそこがラストだと気付いてなかったのか、拍手遅れてたのめっちゃ面白かったです。わたしもそこオペラだったからオペラの視界に幕が下りてきたの見てやっと気付いた。終わり良ければ全て良しじゃないですが、やっぱりラストシーンが良いか悪いかは作品の評価に大きく影響を与えるものだし、みんなそれを意識して演出してるだろうにあれは…せめて床回そうぜ。ラストシーンの背景ももちろん森でございます!!

 

ちなみに、その後のショーの「sante!」はひじょ〜〜〜〜に良かったので、とても幸せな気持ちで劇場を後にしたことをご報告しておきます。時間あればそっちも書きたい。めちゃめちゃ良かったし東京分の良席ご用意されたい。SSはもちろん落ちました。

*1:舞台手前にある花道みたいなやつ

*2:トモダチゲームで吉沢亮山田裕貴がキ…する撮影をありがてぇ~と拝んでいたらしい。かわいすぎるのでわたしも積極的に使っていきます

*3:ひとつ前の記事にある通り、わたしの後輩が考案した概念であり、わたしではありません。

*4:ただし最後の金色の砂漠の表現はすごいカステラだった。

*5:デトロイト・メタル・シティ

後輩が東宝の王家の紋章を観た話

マモ様ファンのチケ取りお手伝いしたらダブってしまい、ミュ好きの友人に引き取ってもらいました…ら、なんだかものすごい長文メールが送られてきました。人の感想読みたいマンとしては、これだけの文字数をわたし一人しか読まないのは惜しいので許可をもらって転載します。王家の感想を探してる人に届きますように〜元がメールなので結構いいたい放題なのは差し引いて読んであげてください。友人は後輩なので文中の「先輩」はわたしのことです。わたしの興味の有無を二回も気にされていて、いかにわたしが他人の趣味に興味ないか伺えますね…あとわたしの推しの顎が巻き込まれディスられてるのめっちゃうける。位、低いんかーい。

▪️一通目

王家の紋章ですが、とても楽しんできました!譲っていただきありがとうございましたー!!

感想伝えようかと思ったんですが面白かったこともあって色々言いたいので我慢してまして…
気持ち悪いかもしれませんけど、感想書きますね!流し読んでください。

ソワレだけど席もほとんど空席見えないくらい埋まってたし、それが納得できるくらいには完成度高かったと思います。そもそも去年初演で今年再演ってスパンな時点でしっかり客を呼べてたのかなと思います。

まず出演者について
主演は浦井健治さんって人で、たぶん特撮系出身だけどテレビでブレイクしなかった(失礼)からかもうずっと舞台の人になってる人なんですが、元はそういう勉強してた人じゃないせいか歌い方が声楽っぽくなくて、ポップス歌唱60%、ミュージカル歌唱40%くらいの割合なのが面白いです。

ヒロインはダブルキャストなんですけど、私が観た回は新妻聖子でした。もう一人はAKB系出身なので、やっぱり色々お察しらしいですよ…
新妻聖子はものすごく歌が上手いって言われている人です。先輩は仕事忙しいだろうしそもそも興味なくて知らなさそうですが、今テレビでカラオケで点数を競う番組があるんですよ。有名なのは二つあって、一つはほぼ毎週水曜日の19時からやってるやつ(堺正章が司会でわりとウザい)、もう一つは関ジャニが司会とかをやってたやつです。
関ジャニのやつは、もともといろんな分野の対決番組(時々関ジャニの人も参戦)みたいな企画で、カラオケ以外にも太鼓の達人バトルとかあってなかなか面白かったんですが、もうレギュラー番組ではなくなっていて、時々スペシャルでやるって感じなんです。
で、May J.なんかは関ジャニの方から出てきた人なんですが、その関ジャニのカラオケで今チャンピオン的な位置にいるのが新妻聖子なんですよね。
私はカラオケバトルがかなり好きで時間が合えば必ず見るくらいなんですが、見てて思うのは、カラオケ上手いからと言って、決して歌が魅力的なわけではないということです。
新妻聖子は音域が広くて音を外さないって点でカラオケで高得点が得られるのは納得できるんですけど、なんか無味乾燥な雰囲気で、私はあまり好きではありません。なんというか、20年後くらいのボーカロイドはあんな感じになってそうって感じで。ああ、上手いよね…以外の感想は持ちにくいです。

反面、ヒロインの敵役みたいな役で出ていた濱田めぐみさんが本当に凄かった!!!!!!!!!死ぬほど凄くて表現できないです。魂を抜かれるかと思いました。
濱田めぐみさんは、元四季の看板役者でいろいろな有名ミュージカルの主演を歴任してきた超実力派でして、私もこれまで何度か観たことがあって、その度にこの人めっちゃ上手いし、人の心を掴む何かがあるなって思ってはいましたが、今回はそれが極まった感じでした。
声量がまず半端じゃないし、表現力も凄いです。もともと主演経験も豊富な人だから、とりあえず華があるというか、脇でも目を引かれるんですよ。
先輩はあまり興味持てないかもしれませんか、私は今後濱田めぐみが出るというだけで舞台観ようかなってなるレベルでした。同年代の人に元宝塚の花總まりがいますけど(濱田めぐみは一発変換できないけど花總まりはできる…)花總まりより雰囲気が陽って感じで(お花様は雰囲気が陰だし、娘役出身なのでやっぱり主演を引き立てることが板についてると思うんですが、その割に主演ばかりしている)お花様より舞台の中心で輝くと思うんですけど…

ヒロインに横恋慕する当て馬役は宮野真守でした。これもダブルキャストなんですが、先輩から何も考えず譲ってもらったわりにダブルキャスト両方とも私が観たい人だったので大当たりだったというか…本当に良かったです。
宮野真守テニミュに出てたこともあるし、そもそも子役出身らしいから普通に舞台も上手いですよね。帝劇や梅芸あたりのミュージカルならセリフが聞き取りにくいレベルの人がメイン張ることなんてまぁそんなにないですが(ないこともないですが、それでももっと小さな舞台にはもっと聞き取りにくい人が普通にいる)宮野真守はその中でもやっぱりセリフが明瞭ですよね。さすが声優でも一流なだけある。というか声優でもトップクラスに売れてるだろうに、舞台なんて拘束時間長いわりに新たな集客に結びつきにくそうなものやるんだなって驚きますけど…
歌もかなり上手くて、それなりにちゃんとミュージカル歌唱なところも評価高いです。偉そうですみません。
そしてびっくりしたのが、宮野真守ってかなり身長大きいことです。182センチもあるらしい。主演の浦井さんも181らしいですが、宮野真守の方が断然大きく見えました。顔の大きさの差とか???
宮野真守って山田裕貴と同じ星の出身(顎の星)だと思うんですけど、たぶん山田裕貴よりも位の高い顎具合なので勝手にそんなに顔小さくないと思ってたら死ぬほど小顔ですやん…ってなりました。
カツラがロングでかなりボリュームあったことも理由なのかもしれませんが、凄いスタイルだと思います。顎もそんなに目立ちませんでした。顎の話ばかりしてるように思うかもしれませんが、別にそんなに気にしてませんよ!!!

 ▪️二通目

まだ続きあるんで書きますね?

これまでは役者さんの話だったんですけど、次は役柄とかストーリーとかの話をします。

王家の紋章って読んだことなくて、あんまり興味あるわけでもなかったんですけど、お約束なことも多いながら(古い漫画ですもんね)予定調和的なところも楽しかったです。
先輩が原作知ってるのかわからないので知らない前提で書きますけど、内容は考古学オタのヒロインがひょんなことからタイムスリップして古代エジプトに行ってしまい、古代エジプトでは珍しい金髪に白い肌なこと、現代人の知識を使っていろんなことができるから女神的に奉られて、エジプトのファラオと恋愛しつつも他の人からやたら横恋慕されるって話のようです。
で、結論から言うとファラオくっっっそアホでした。バカで何も考えてないか、考えててもその考えがひたすら浅いのでどうしようもないです。
ただ、本気でアホだしどうしようもないやつで、ヒロインに対してもものすごく俺様なのであまり魅力を感じませんでしたが、原作だとファラオって少年王の設定みたいですね。
舞台だとファラオもヒロインも三十路だから、そこそこ若くは見えてもさすがに十代には見えなかったですけど、原作だと十代らしいので、まぁ若さ故のほとばしりとかかなって思えば納得できる気もします。

ヒロインがタイムスリップするのは、エジプトで新たに発見された王の墓(ヒロインの恋人のファラオ)の発掘にのこのこ着いて行って王家の呪いにかかったかららしいんですけど、このヒロインは相当墓に失礼なことをしているので、そりゃ呪われるよなって思います。考古学に興味があってエジプトに留学してる設定らしいのに、墓の中のものをベタベタ触るし…
ちなみにヒロインを呪ったのはファラオの姉(濱田めぐみさん!)です。私が姉でも呪うだろうなぁ。ヒロイン失礼だもん。

姉はファラオのことが大好きだし、当時のエジプトの風習的にも兄弟間の結婚は普通のことだからファラオと結婚するって信じてるんですけど、ファラオが途中からヒロインに夢中なのでお姉ちゃん可哀想…ってなりました。
お姉ちゃんは気位が高いしいろんな策謀を巡らせて恋敵を殺したりする怖い女ですけど、ヒロインが作者の願望なのかやたらモテる感じのわりに魅力がないのに比べて、なんかもう少し魅力がわかりやすかったです。私の濱田さんに対する贔屓目かもしれませんが。

ファラオに横恋慕するヒッタイトの王女が元宝塚娘役トップの愛加あゆさんでしたが、あんまり大した役じゃなかったです。すぐ死ぬし。ただ、死んだ後もなんだかんだ出番はあり、だけど死んでるのでセリフはなくひたすら踊っているという謎の役でしたけど…ちなみに聞くところによると、今回の再演でミタムン(王女の名前)のダンスシーンはちょっと減ったらしく、前はどんだけ踊ってたんだ!?と思うと笑える。

宮野真守は愛加あゆさんの兄のヒッタイト王子役でして、この王子もまぁわりとアホなんですけど、でもファラオよりか断然知的ではありました。比較対象が底辺なんですけど。
ヒッタイト王子は当然ヒロインに惚れるんですが、ヒロインのどこが良かったか最後まで観てても分かりませんでした。顔かな…??
ちなみにヒロインは金髪は肌の白さを周りからめっちゃ誉められますが、誰にも美人とは言われないところが楽しいです。美人じゃない設定なのかなぁ…

舞台の最後でヒロインはファラオと結婚したんですけど、私は原作では結婚してるのか怪しくない?って思いました。原作でも普通に両思いなんだろうけど結婚するにはハードルあるし、今もそのハードルを乗り越えてる最中なのかなって思ったんですが、職場の同期に王家の紋章観てきた話をしたら、その子は原作読んだことあったみたいで普通に結婚してるよって教えてもらいました。わりと最初の方でしてるとか…そうなんだ。
原作はヒロインが男に惚れられては浚われて、取り戻されてファラオとの愛を確認するというルーチンを儀式のように繰り返しているらしいと聞きましたが。

ちなみにヒロインは現代人の知識で当時の人から見たら奇跡としか思えないことを起こすらしく、原作だともっといろいろあるんだろうなって予想できますけど、舞台でやったのは牢の中にある泥水を真水に変えること、ファラオがサソリに噛まれた時にサソリの毒が回らないよう処置したことくらいでした。
当時のエジプトにはまだ鉄がなくて、ヒッタイトは鉄の作り方を秘密にして持っているらしい、という話がありヒロインは当然鉄なんてよく知ってるし、時代はこれから鉄が主流になる!みたいなことを言い出して、周囲はじゃあお前は作り方を知っているのか!となったところで、「鉄鉱石を溶かして、叩いて形を整えて、冷えたらまた熱して叩く」ってことを伝えていて、そもそも鉄鉱石がどんな石とか、どんなあたりにあるものなのかが全然な

 ここでメールが途絶えており、もしかしてエジプトに流された?!と心配してたら翌日三通目がきました。

▪️三通目
昨日めっちゃ長いメール送ったつもりでしたが寝落ちしてて切れてたみたいです~すみません。

とりあえず鉄鉱石がどんな特徴の石なのか理解して伝えてないと、結局鉄なんて作れなくない!?と思ったところがなかなかのハイライトでした。

あと、これははっきり言及されてた訳じゃなくて予想なんですが(でも一緒に観た友人も同意見だったのでたぶん合ってると思います)、ファラオはたぶん元の歴史だと、サソリに噛まれて死んでるんじゃないかと。だからヒロインが呪いにかかった時の墓にいるファラオはサソリで死んだけど、ヒロインがタイムスリップして歴史に干渉したせいで生き残ったっていう設定かなと思います。
ただ、それによって元の歴史に変化が起きたとかそんな描写はなかったので、だから?って感じですが。
ちなみにファラオがサソリに足を噛まれた時、ヒロインがファラオの足の毒を吸い出すんですが、その吸い出した場所がなんかふくらはぎかもう少し上あたりのなんか高めの場所で、サソリってそこ刺すんだ!?もっと低い位置(足の甲とか)かと思った~ってなりました。
あと、ファラオのお衣装は、服は派手目のワンピース?なので、下半身はスカートっぽい感じ(貫頭衣ほど簡素ではないけどあんな感じ)、足下はサンダル+膝上までのブーツ的な筒で、わりとサソリに刺された場所は防御できてるように思えたんですがその時だけ違う服だったかもしれません。
あと、足の筒とスカートの間には隙間があって、常に膝が覗いていたのでやんちゃ小僧感ありました。中の人は三十路なのに常に膝を出すとか、役者さんは大変な仕事ですね。

 

以上です。濱田めぐみさんにハマった友人は今レム役目当てにデスノミュを観に行くべきか検討中だそうです。レムって低予算な舞台だったら天の声で済ませられそうなキャラなだけに、そこに実力があってギャラもお高そうな人を配置してるデスノミュに俄然興味が湧いてきたぞ…?

非実在ヤンキーが好き

マイルドの反対語はストロングなんだそうです。なので、孫ちゃんの先日解禁された新作がとってもストロングヤンキー。

demekin-movie.com

カタカナ四文字タイトル&AMGさんなのに脚本がイケタニマサオじゃないのに驚いた。AMGさんはどんだけヤンキーもの制作チームのツテがあんの?しかし2017年冬にデメキンということは少なくとも今年はガチバン再開はなさそうだなあ。闇金ドッグスの新作は…闇金ドッグスの年内新作はまだ期待してていいですか…。忠臣さんロス。推しに対しては祖母だけど、忠臣さんに対しては完全にドリな自覚があります。忠臣さん生きてく上でお金かからなさそうだからわたしのお給料でも養ってあげれそう。おうち泊めたげるし焼肉奢ってあげるからお金貸して〜〜〜!10日毎に9000円払って彼氏のビジネスに出資してるの♡って言いたい。

http://img.eiga.k-img.com/images/buzz/65488/2f8b5c076f3239ed/640.jpg?1495102354

このお写真がめちゃくちゃに良くて何度も見てははわわ〜〜〜ってなってる。控えめに言って最高じゃないですか!?なんだこの前時代のヤンキーを鍋にぶちこんでド田舎の閉塞感を煮切って飛ばしたみたいな仕上がり。最初胸に「亜嵐」って書いてあるのかと思ってびびった。白濱亜嵐と焼肉食べてる画像とか、白濱亜嵐宅で家飲みしてる画像とか*1、ください。

ハイロープレゼンして断られるとき、あるいは観たけどあんまり面白くなかったとおぼしきとき、大抵「ヤンキーもの苦手なんで」と言われます。世の中にはヤンキーものが苦手な人は結構いる。物心ついた頃には幽白があったし、ときめきトゥナイトより湘南爆走族を選ぶ女児だったし、自分のことは特にヤンキーものに抵抗のない人間、ぐらいに思ってたけど、どうも積極的にヤンキーものが好きらしいと気がつきました。なんでだろう。現実のヤンキーは普通に嫌いだし、Y浜西口のドンキ早く燃えてなくならないかなって思ってるのに。学ラン萌えとか、アクションは喧嘩殺法が好きとかビジュアル面の理由もあるんだけど、概念としてのヤンキーものが好き。その中でも特にイケタニ脚本が好き。ナイトヒーローNAOTOの池谷脚本×元木監督回が完全にガチバンでめっちゃ好きだなって思った。ホストが分不相応な夢を見て、信頼してた先輩に裏切られる話なんだけど、このホスト*2がブスでチビでしょうもなくて、どうしようもない寂しさがあった。同じく監督は元木監督で、脚本が別の人の回はそこまでではなかったので、やっぱりキーは脚本なんだと思う。ブスは幸せにはなれない。初期のティムバートン作品が好きなんだけど、そこにも醜いことは悪という徹底した寂しさがある。シザーハンズとか、悪いのはどう考えてもヒロインなんだけど、でもヒロインは最後まで美しく描かれるし、やっぱり悪いのは醜いシザーハンズなんだ。それから、好きな漫画家ベスト3に確実に入る大島弓子先生の「綿の国星」で、将来人間になれると信じていた猫が、猫は猫から生まれて猫にしかなれないことを知ったあとのとても美しいモノローグ「鳥は鳥に 星は星に」のところ。猫は猫にしか、ヤンキーはヤンキーにしかなれない。わたしはわたしにしかなれないし、人は人と分かりあえない。下町ヤンキーもののガキ☆ロック、ようやく孫ちゃんの金山龍太のエピソードになりましたが、龍太が出てくるたびに、同じく大島先生の「ダリアの帯」の「僕の前にさみしさが、僕の後ろにさみしさがあった」を思い出します。この辺、わたしの脳内カテゴリでは全部同じところにつっこまれてて、自分の中での共通点までは分かるんだけど、なんでそれが好きなのかまだ理由がよくわからない。夏休みの宿題です。

*1:Sカワ4月号より。焼肉食べて白濱亜嵐宅で飲んで「君の名は。」の話したりしてよく遊ぶらしい。ニコ生でくれ。

*2:ちなみにこのホストの元職場は闇金ドッグス1でヤクザ時代の忠臣さんが出入りしてたクラブと同じ。

その企画書、パワポでください(たたら侍ネタバレ感想)

www.youtube.com

【冒頭からネタバレ有、ご注意ください】

まず最初に、わたしこの話嫌いじゃないです。むしろ割と好きなカテゴリ。簡単に言うと、ド田舎の製鉄会社の社長の息子に生まれた伍介ちゃん(青柳翔)が俺、第一次産業なんかやってらんねー!鉄作るんじゃなく鉄製品を使う側になりてえ!勝ち組側にまわりてえ!って自分探しの旅に出るんだけど、特に鉄作り以外に何のスキルもなく、世間の動向も世の中の怖さも知らなかった故に、何一つできずひたすら逃げて逃げて、さらに自分の判断ミスによって村に災厄まで呼び込んで、大事な人を何人も死なせて、最後無我の境地に至るっていう話です。ゆとりとかモラトリアムとかそういうキーワードで宣伝したっていいジャンルです。
最初、FF8みたいな構造だなって思った。わたしFFは6と8が好きなんですけど、8ってスコールから見たスコール個人の物語なので、世界で何が起こっているのか、魔女はなんなのか、とかがちゃんとプレイヤーに示されなくてわかりづらいから低評価なんだと思うんです。スコールが知らないことはプレイヤーにも示されないし、スコールがリノアのことで頭がいっぱいだから後半リノアの話しかしてないって踏まえてプレイすれば割と世界に入り込みやすいかと…。まあたたら侍もそんな感じで、ちゃんと示されてはいるんですけど、今がどの時代だとか、新平が村長の息子だとか、真之介様が何者なのか途中で参加したのは何の戦なのかとか、どれもこれも説明はされない。伍介の見た、伍介の世界の物語なので、伍介が知らないあるいは言うまでもなく伍介が知ってる話は出てこない。
はっきり言って伍介は愚かです。無知で無力で、ただ村を守りたいという気持ちがあるだけで知恵も経験もないので逃げまくりだし、あっさりと騙され付け込まれすごいたくさん人を死なせる。この伍介ちゃんが方々で頭ぶつけまくってくのは、叩いて叩いて鍛える刀になぞらえてるんだろうな。伍介という鋼の原石(という表現も変だけど)が一本の刀になるまでを描こう、という話なんだろうけど、最後たどり着いたところが献上用の刀というのは最高に皮肉が利いていて良い。世界が平和になった象徴であるけれど、振るわれることはなく、にも関わらず刀であることからは逃れられない。この話、救いはないです。最後に雪で遊ぶ子供達のシーン、おいおいそのカットでむりくりいい話エンドにするつもりか?と思ったら、伍介の幻だったのはめちゃめちゃよかった。世界は残酷で、時間は不可逆だ。ポジティブにとらえれば、もともと側にあったものが一番良かったことに気付いたという往きて還りし物語の構造だけど、ネガティブに言えば己に課せられた運命からは逃れられないという話だし、わたしはそれが好き。しんどい話は嫌いだけど、寂しい話は好きなんです。
そうそう、言っても伍介は村下(鋼作りの親方みたいなポジション)として生まれて、絶対に村下になれるエリートなんですよね。村の中なら。作中なんども出てきた鋼作りの下働き勢よりずっと恵まれた身分な訳ですよ。下働きも2パターンいて、着物きてあれこれ作業する人と、ふんどし姿でずっとたたらを踏んでるだけの人たち。このおそらく一番下っ端であるふんどし勢と伍介のエピソードも見たかったなー。でも多分彼らは伍介の世界には存在しない人だからエピソードもないんだろう。そこまで徹底したのなら超クールだ。

問題は、なぜこの脚本にここまでの予算をつけたのか?ってことです。なぜだ。本当になんでなんだ。あえて調べずに印象で語りますが、監督、今までここまでの予算の作品を撮ったことない方じゃないでしょうか?コンビニ差し入れるぐらいなんで、とにかくセットもエキストラもすごい。たたらの村も、製鉄の工場?みたいなとこも、町並も途中参加した早乙女太一軍の陣もすごい金かけて作ってあるし、エキストラの数も衣装もはんぱない。船ももしかして作った?!と思って震えたけどさすがにそれは借りてきたみたいで、エンドロールに借り先の名前があって安心した。でも運ぶだけでもめちゃ金かかるよなあ…で、そのすごいセットやらなんやらが作中、余すところなくうつっています。画面切り替わるたびにクレーン使ってセット全景、そしてその至るところに配置されちゃんと衣装も着て演技もしてるエキストラのみなさんをヒキでしっかり収めたところからぐいーんとクローズアップして主要人物のアップになるというのを毎シーン毎シーン、もう毎シーン必ずやるんです!超かったるいわ!!!!!良いエンタメは展開が早くてテンポが良いが持論ですが、恐ろしくテンポは悪いです。なので監督がお金かかったセットが嬉しくて、写さないのがもったいなくてどうしても毎回収めたくなっちゃったのかなって思った。風景のシーンもわざわざカメラ動かさんでええやろ。そんなにクレーン使いたいんかーい。とにかくカメラワークがダルい。伍介の世界の物語というセカイ系といっていいぐらいパーソナルな話なのになんでこんな大作みたいなお金のかけ方撮り方しちゃったんですか。この話なら、いっそ手持ちカメラでずっと伍介一人を写し続けるような映像でみたかったよ。村を出て誇らしげに船に向かうとき、逃げ出して再び村を辿り着いたとき、新平を死なせたとき、真之介を死なせたとき、伍介がどんな顔をしているのか、もっとねちっこく見たかった。こんな大作とは真逆のジャンルの脚本に、誰が多額の予算つける判断したのか不思議でしょうがないです。めちゃくちゃ金かかってることは分かる。どう考えても動員では採算合わないし、ハイローみたいにライブで回収できるものでもない。ビジネスとしてこんな金の使い方して大丈夫なのかって心配しながらエンドロール見てたら、「たたら侍を支える会」としておそらく島根地元企業と思われる法人名がものすごい大量~~~にあげられてまして、さらに書ききれなくて「他221社」みたいな雑な紹介されてた。支えるという名の出資なんでしょうけど、もしかしてここで採算あわせてるのか。そしてそこの出資があるためにやたらめったら島根の風景が映るのか。もしそうだとしたら不幸なことだなあ…。

はいろーユニバースの創造神であるHIRO神に拝謁したくて早朝からバルト9の舞台挨拶あり回を観て来ました。登壇者が10名近くいて、まさにひとつ前の記事で書いたとおり登壇者が多い舞台挨拶は質問消化で終わっちゃって盛り上がらない、の状態だったけどHIRO神来るの大人数の回だけだったからしょうがない~生で見るHIRO神はめちゃくちゃ顔がちっちゃかったです。はいろー産み出してくれて、あと鬼邪高気に入ってくれてありがとうって念飛ばせたんで満足です。あと九十九さんはやっぱり顔がすごい好みだと思った。こういう香港スターにいそうな顔がすごいすき。マッマが実はSHUN時代からEXILEが好きで最近だと「AKIRAくんが好き」なことをはいろーにはまってから初めて知ったので、一週間遅れの母の日として連れてったんですけど
マ「やっぱりAKIRAくんはかっこいいわ~。で、あんたは誰が好きなん?」
わ「主演の青柳翔」
マ「ふーん、顔濃いのが好きなんやな」
わ「えっ、顔の濃さならAKIRAの方が圧倒的にくどいやん!」
マ「AKIRAくんは顔濃くないよ?」
この顔濃くないよ?をNANAのワザとだよ?並のきょとん顔で言われた。解せぬ。AKIRAさん演じる尼子真之介の幼少時代の派手な鎧とか、成長してからも赤で統一したお衣装で暴れまわるのは理屈じゃない原始的かっこよさがあるな。ハイローみLDHみを感じたのはそこぐらいで、特にハイロー感はないです。

ちなみにこの映画で一番笑ったのはエンドロールの「衣装提供 24Karats」です。どこで使ったんだよ!?

 

【5/22追記】

同監督の過去作「わさお」についての記事。死ぬほど笑ったしこれはたたら侍を観た人は読むべきと思ったので貼っておきます。憶測でしかないけど、ばっさばっさ斬って回る割に一滴も血が出ないこととか、なんか妙に印象に残りエンドロールでもえらい行数を割いてる田植えシーンとか、そういう不思議ポイントに合点がいった気分。

miyearnzzlabo.com