強く生きる

HiGH&LOWと山田裕貴関連用。本業はオタクです。

雪組 ひかりふる路・Super Voyagerライビュ感想

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千秋楽ライブビューイングで観てきました!初めてのヅカライビュ、いつも空いてる地元のシネコンでみたんですけど、一番大きいスクリーンが満席でびっくりしたし、席を埋めてる人達がなんていうか劇場でも地元でもあんまり見ない感じの…10年前のビッグ○イトにごろごろいたよね?って人が多くて、どこからやってきたのか本気でわかんないし、ヅカ界隈まだまだ謎が多い…。

サンジュスト君がロベスピ強火担という事前情報と、あとは一般常識レベルのロベスピエールの知識しかない状態だったんですけど、もーめちゃくちゃおもしろいしなによりすっごい好きなタイプのお話でした!思わず円盤買ってしまったので興味もった友人知人は気軽に声かけてくれよな!物語に関しては光属性が圧倒的に好きなので、こういう絶望のどん底でもなお希望を求めてもがく人間のお話大好きなんですよ〜!しかも登場人物は闇属性っていうの…さいこう…すき……。冒頭の議会のシーンとか割と前向きな雰囲気で始まるんですけどもう最初から壇上の人達のお衣装にもれなくギロチンのラインがはいってるし、セットにも斜めの光が入ってて今にも刃が落ちてきそうな演出、最高にクールで不穏で好きです。まどマギ1話のアバンぐらいの不穏感。ひかりふる路ってタイトルからしていいですよね。そんなの、絶対ひかりにたどり着けないってタイトルでネタバレしてるじゃん…。希望は必要だよ、どんなときにもねの世界じゃん…。脚本・演出の生田大和先生の過去作調べたら月組「春の雪」*1を担当されてた方でした。理想を抱いて溺死するクズを描かせるなら生田先生、ちぃ覚えた。あと曲がめちゃくちゃかっこよかったので観終わって即調べたらワイルドホーン先生でした。ま、またお前か〜!!最近曲がいいなと思ったら必ずこのおじさん(例:デスノミュ)なので逆に他に人材いないのかと絶望してます。こんどスカピンみるね…。

マクシミリアン・ロベスピエール(望海風斗さん)
知ってたけどお歌がうまい~!!実際に観たのは花組エリザのルキーニだけで、その記憶が強いせいかワイルドなラテン男(ただし属性は陰)っていうイメージがあったんですけど、こういう頑固で脆くて善き人物もしっくりくるんですね。そもそもだいもんさん歌うまい演技うまいビジュ良しの超ハイスペなのでできない役なんてないのかもしれない。ローマ風のショーするところ、堂々としてめちゃくちゃ似合ってるだけに逆に滑稽で本当に悲しかった。

マリーアンヌ(真彩希帆さん)
お歌がうまい~!!(2回目)そりゃあワイルドホーン呼んでくる意義があるってもんですね。ヅカって結構トップと娘役が両想いになるまでが省略されてる感を感じることが多いんですけどひかりふる路はそこがちゃんと描かれてて、頭の固いおたくにも納得できてよかった。ちょっと十二国記の風の万里〜を思い出しました。あとものすごいどうでもいいですが、ロペスピ先生殺すために握りしめてたナイフ、チャッカマンに見えません?途中カチッ…カチッ…て音が入るシーン、完全にチャッカマンがなかなかつかなくて困ってる人だった。マリーアンヌちゃん、BBQの火起こしは男の仕事よ!最後、ロベスピエールとそれぞれの牢で処刑を待ちながら、もしも普通に出会えたなら?って話をするんですけど、夢に浮かされたように語ったあとにマリーアンヌがすっと醒めて「いいえ、出会わなかったわ」って現実に戻るの、クール過ぎてしびれました。しかもマリーアンヌだけ助かっちゃうの、絶望すぎませんか~!

ダントン(彩風咲奈さん)
松崎しげるかな?!なんか黒かった。わたしこの人がどのタイミングでどう死ぬのか知らなくてハラハラしてたんですけど、パリにもどってきてほぼ即死で辛かった。しかも明らかに死ぬの分かって戻ってきたタイミングでしたよね。ダントンのひかりは太陽のように大きいのかもしれないけど、ずっとずっと何万光年も遠くて豆電球ぐらいにしか役に立ってない。寂しい。一番しあわせそうに行ってしまったのがまたさびしい。

サンジュスト(朝美絢さん)
花のサンジュストくんだ~!!!超顔が良かったらしいことしか知らないんですけど、朝美絢さんの顔の良さがいかんなく発揮されていました…顔がいい…。ひかりふる路、再演するにあたって3~4番手にとにかく顔のいい人がいる組でないとできないという呪いかかったんじゃないのか。顔が良くてもかっこいい系じゃダメだしな。大変だな!?冒頭、茶の間だったサンジュストくんが憧れのロベスピ先生の初現場でファンサもらってめちゃくちゃテンアゲするんですけど、直後に推しのカノ(未満)バレして、秒で闇落ちしてたし、その闇落ちの瞬間をばっちりライビュカメラに抜かれて面白かったです…カメラいい仕事しすぎでしょ!こんだけキャワな子に言い寄られてもロベスピ先生は全然なびかないんですけど、サンジュストくんはめげずに同担を蹴り落とし、推しの交友関係を潰し、ローマ時代のお衣装一式をプレボにぶちこんで、ロベスピonステージの生誕委員して…とめちゃくちゃガッツなんですけど、そこにロベスピ先生の意思はないんですよね。サンジュストくん推しの気持ちガン無視。でも推し事の本質ってそこにあるよなあなどとメタ的なことを思ったりしました。BREACHのメガネ握りつぶす人のセリフに「憧れは理解から最も遠い感情だ」というのがあって、孫ちゃんが好きなセリフとして引用してるインタビューを読んでから時々思い返すんですけど、それは全くその通りなんですが、逆もまた真なりで憧れを維持するには理解なんて不要なんですよね。手が届かないからいいんですよ。そういう意味ではヅカはほんとちょうどいいなって思います。だって最初から最後まで全部嘘で幻だもん。

Super Voyager
ショーだけはライビュよりも先にNHK版を視聴済みだったんですが、NHK版、すごかったですね?!わたしのご贔屓のみりおちゃん*2は2列目どセンで観た時ですら目線はくれても目があった感覚はなかったのに、Super Voyager冒頭で空から降りてくるだいもんさん、TVの中にいるのにばっちりわたしに目を合わせてきて恐怖を覚えました。うわ今目が合っちゃったよ恥ずかしい!って思った瞬間に「恥ずかしがらないで」って言われたときは死んだ。姿はもちろん心の中まで見られている…!でもライビュ版の時はなぜか目線くれませんでした。ライビュ会場はたくさん人がいるからわたし一人だけにファンサしちゃダメって考えたのかな~。気配りですね!
全体的に好きなショーなんですけど、朝美絢さんの女装*3だけは普通にめちゃくちゃかわいくて、なんかやだなって思いました。わたし、ヅカの女装のオカマ感あふれてるの(例:花組の水美舞斗さん)は大好きなんですけど、みりおちゃんとか朝美さんとか普通にかわいい人が女装してしまうと「あ、やっぱり女の子なんだ…よね…」って夢から覚めてしまう気がするのと、あとあくまで男役は男なので娘役の代用品にはしてほしくないんですよね~。
あ、あと暴風雨の口パクもやだ…お歌でズコーってなるの、お芝居のシリアスパートならまだしもショーの時はそれはそれでおもしろポイントので、個人的にはズコーでもいいから歌ってほしいし、録音流すぐらいならボーカルなしでよかったなあ。本家ジェネみたく、二人ボーカル役にして歌うのでもいいですし…でもその点を抜いたら暴風雨のとこ、めちゃくちゃ好きです!アイドル~!!!本家ジェネと違って細身のお衣装のせいかとにかくみんな足が長くてモンティパイソンのバカ歩き省かなって思いました!
ライビュのあとに同じ野口先生のショー処女作の星組「THE ENTERTAINER!」を観たんですが、わたしの大大大好きな藤井先生の「EXCITER!!」にそっくりで、他にも女装多用とかバックステージ感とか野口先生は藤井先生の直系なのかなあと思ったんですけど、この男アイドルパート入れるのが野口先生のこだわりならもっともっとやってほしい。毎回いれよ!藤井先生はギラギラだけど、野口先生はキラキラって感じする。ヅカってどうしても体質や体制が古いって感じることが多くてそこはちゃんと新陳代謝してってやきもきするんですけど、暴風雨の最後に肩組みながら「ライブビューイングでご覧のみなさーん!」って言ったの萌え過ぎてみんな大人しくみてる会場だったのに思わず声が出そうになって必死で我慢して結局ぐへっみたいな息をはいてしまったし、他の(といってもLDHぐらいしか知らないんですが)ライビュのいいとこ取りこんでる感あってうれしくなりました。LDHはネ…なんかよりヅカと提携しよ!ていうか次のハイローにはカジノパート入れてそこの演出を藤井先生にお願いするべき。あと柚香光さんは卒業後はLDHに所属するべき。HIRO神のLINEください!

*1:みりおちゃん主演・三島由紀夫原作。主役のキヨ様は大体光源氏と同程度のクズ度

*2:花組トップスターの明日海りおさん

*3:男役が女性の役をすること