強く生きる

HiGH&LOWと山田裕貴関連用。本業はオタクです。

花組「はいからさんが通る」のためにスカステと契約して少尉のおたくになってよ!

最近、原作から2.5に来た層にも、若俳から2.5観てる層にもじわじわヅカが広がりつつあるの身を持って感じています。第五次ヅカブーム来ちゃう?来ちゃう?!いや、過去何回流行ったんか知りませんけども!ポーのライビュで周りが軒並みヅカデビューキメててびっくりした。お金があれば必ずいいものが出来る訳じゃないですけど、やっぱお金がかかった舞台はいいですよね~。面白ささえあれば、過剰が過ぎるとか様子が変とかが気にならないタイプの方はきっとヅカ好きだしハイローも好きだと思います。なのでポーでヅカ良いじゃんって思った人はハイローも観てくれよな!

ところで、ヅカは宝塚大劇場(通称ムラ)と東京宝塚劇場があり、両劇場で常に本公演をやっているのですが、本公演でない組は大体組を二つに分けて全国ツアーやったり別箱(梅芸とか青年館とか)回ったりしています。このとき、トップと二番手がそれぞれの主演をするパターンだけでなく、三番手以下の男役さん*1が主演を務めることもあります…が、三番手以下の主演作品は円盤化されないということをご存知でしょうか?わたしはまさにその三番手以下主演作の幕間で友人に「めちゃくちゃいいし円盤買うわ!!!」って言った瞬間に知りました。嘘だろ承太郎。俺の心の全ポルナレフが膝から崩れ落ちた。それが花組の柚香光さん*2主演「はいからさんが通る」です。全然チケット取れなくて、唯一観れた梅芸がすんっっっっごい良くて、一緒に観た友人と顔を合わせる度にはいからさんが観たい…もう一度少尉に会いたい…少尉にソファで肩抱かれながらチェキ撮りたい…!となぐさめあっていた今は亡きレバ刺しのような存在のはいからさんが!ついに!この4月にタカラヅカスカイステージで放映されます!!ヤッター!!!ちなみに円盤化されないと知ってどうしたかというと、その日の夜、覚えてるだけのメロディをiPhoneのボイスメモに鼻歌で録音しましたからね?!これであのクソ音源安心して消せるヨカッター!

という訳でヅカに興味ある人、ポー面白かったから次なに観ようと思われてる方、ぜひスカパーとスカステ契約して「はいからさんが通る」を観てください。ポーの一族本編では傲慢ながらエドガーに翻弄される美少年アラン、フィナーレでは一転してオラオラバキューンなオレ様彼ぴだった柚香光さんが伊集院少尉として出会い頭にぶつかったお転婆ヒロインを優しく抱き起こしたり吹雪のロシアで撃たれてひっくり返ったところをベルトコンベアで出荷されたり波止場で腕グイからの王子様キスをしたりします。お兄ちゃま大好きな明るいょぅじょメリーベルからいつも迷子のように震えてる磁器人形みたいなメリーベルまで演じきった華優希ちゃんが紅緒としてショッキングピンクのウサちゃん柄モンペで踊り狂ったりしてます!実はわたしも入ったら終わりだと思って今までスカステ未入会だったんですけど、観念して入会しちゃいました。戸建住まいの友人はアンテナ立てる計画立ててた。アンテナを立てさせる男、柚香少尉。コピーアットワンスですがなんと5回も放映してくれるのでHD保存用円盤用布教用に十分回せるよ!ヤッター!

放映日時は以下の通りです。

・千秋楽
4月15日21:00~
4月19日19:30~
4月22日14:00~
4月24日23:30~
4月30日9:00~

・NOW ON STAGE*3
4月15日20:15~
4月24日22:45~

スカステの申し込み方法はここ↓↓
アフィとかはないので安心してクリックどうぞ。

www.tca-pictures.net

…とここまで3月末に書いていて、本編の感想も書くつもりだったんですがバタバタしてるうちに放映日が目の前だったのでこのまま載せちゃいます。とりあえずソファーのシーンがやばいとだけ報告しておきます。ソファーのシーン、ほんとやっべーーーーから!!!!

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*1:娘役が主演のこともある。今度やる。

*2:当時三番手。今二番手…と言っていいと思いますが次の本公演どうなるかまだわからないので詳しい人にでも聞いてください

*3:出演スターによるトーク番組

雪組 ひかりふる路・Super Voyagerライビュ感想

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千秋楽ライブビューイングで観てきました!初めてのヅカライビュ、いつも空いてる地元のシネコンでみたんですけど、一番大きいスクリーンが満席でびっくりしたし、席を埋めてる人達がなんていうか劇場でも地元でもあんまり見ない感じの…10年前のビッグ○イトにごろごろいたよね?って人が多くて、どこからやってきたのか本気でわかんないし、ヅカ界隈まだまだ謎が多い…。

サンジュスト君がロベスピ強火担という事前情報と、あとは一般常識レベルのロベスピエールの知識しかない状態だったんですけど、もーめちゃくちゃおもしろいしなによりすっごい好きなタイプのお話でした!思わず円盤買ってしまったので興味もった友人知人は気軽に声かけてくれよな!物語に関しては光属性が圧倒的に好きなので、こういう絶望のどん底でもなお希望を求めてもがく人間のお話大好きなんですよ〜!しかも登場人物は闇属性っていうの…さいこう…すき……。冒頭の議会のシーンとか割と前向きな雰囲気で始まるんですけどもう最初から壇上の人達のお衣装にもれなくギロチンのラインがはいってるし、セットにも斜めの光が入ってて今にも刃が落ちてきそうな演出、最高にクールで不穏で好きです。まどマギ1話のアバンぐらいの不穏感。ひかりふる路ってタイトルからしていいですよね。そんなの、絶対ひかりにたどり着けないってタイトルでネタバレしてるじゃん…。希望は必要だよ、どんなときにもねの世界じゃん…。脚本・演出の生田大和先生の過去作調べたら月組「春の雪」*1を担当されてた方でした。理想を抱いて溺死するクズを描かせるなら生田先生、ちぃ覚えた。あと曲がめちゃくちゃかっこよかったので観終わって即調べたらワイルドホーン先生でした。ま、またお前か〜!!最近曲がいいなと思ったら必ずこのおじさん(例:デスノミュ)なので逆に他に人材いないのかと絶望してます。こんどスカピンみるね…。

マクシミリアン・ロベスピエール(望海風斗さん)
知ってたけどお歌がうまい~!!実際に観たのは花組エリザのルキーニだけで、その記憶が強いせいかワイルドなラテン男(ただし属性は陰)っていうイメージがあったんですけど、こういう頑固で脆くて善き人物もしっくりくるんですね。そもそもだいもんさん歌うまい演技うまいビジュ良しの超ハイスペなのでできない役なんてないのかもしれない。ローマ風のショーするところ、堂々としてめちゃくちゃ似合ってるだけに逆に滑稽で本当に悲しかった。

マリーアンヌ(真彩希帆さん)
お歌がうまい~!!(2回目)そりゃあワイルドホーン呼んでくる意義があるってもんですね。ヅカって結構トップと娘役が両想いになるまでが省略されてる感を感じることが多いんですけどひかりふる路はそこがちゃんと描かれてて、頭の固いおたくにも納得できてよかった。ちょっと十二国記の風の万里〜を思い出しました。あとものすごいどうでもいいですが、ロペスピ先生殺すために握りしめてたナイフ、チャッカマンに見えません?途中カチッ…カチッ…て音が入るシーン、完全にチャッカマンがなかなかつかなくて困ってる人だった。マリーアンヌちゃん、BBQの火起こしは男の仕事よ!最後、ロベスピエールとそれぞれの牢で処刑を待ちながら、もしも普通に出会えたなら?って話をするんですけど、夢に浮かされたように語ったあとにマリーアンヌがすっと醒めて「いいえ、出会わなかったわ」って現実に戻るの、クール過ぎてしびれました。しかもマリーアンヌだけ助かっちゃうの、絶望すぎませんか~!

ダントン(彩風咲奈さん)
松崎しげるかな?!なんか黒かった。わたしこの人がどのタイミングでどう死ぬのか知らなくてハラハラしてたんですけど、パリにもどってきてほぼ即死で辛かった。しかも明らかに死ぬの分かって戻ってきたタイミングでしたよね。ダントンのひかりは太陽のように大きいのかもしれないけど、ずっとずっと何万光年も遠くて豆電球ぐらいにしか役に立ってない。寂しい。一番しあわせそうに行ってしまったのがまたさびしい。

サンジュスト(朝美絢さん)
花のサンジュストくんだ~!!!超顔が良かったらしいことしか知らないんですけど、朝美絢さんの顔の良さがいかんなく発揮されていました…顔がいい…。ひかりふる路、再演するにあたって3~4番手にとにかく顔のいい人がいる組でないとできないという呪いかかったんじゃないのか。顔が良くてもかっこいい系じゃダメだしな。大変だな!?冒頭、茶の間だったサンジュストくんが憧れのロベスピ先生の初現場でファンサもらってめちゃくちゃテンアゲするんですけど、直後に推しのカノ(未満)バレして、秒で闇落ちしてたし、その闇落ちの瞬間をばっちりライビュカメラに抜かれて面白かったです…カメラいい仕事しすぎでしょ!こんだけキャワな子に言い寄られてもロベスピ先生は全然なびかないんですけど、サンジュストくんはめげずに同担を蹴り落とし、推しの交友関係を潰し、ローマ時代のお衣装一式をプレボにぶちこんで、ロベスピonステージの生誕委員して…とめちゃくちゃガッツなんですけど、そこにロベスピ先生の意思はないんですよね。サンジュストくん推しの気持ちガン無視。でも推し事の本質ってそこにあるよなあなどとメタ的なことを思ったりしました。BREACHのメガネ握りつぶす人のセリフに「憧れは理解から最も遠い感情だ」というのがあって、孫ちゃんが好きなセリフとして引用してるインタビューを読んでから時々思い返すんですけど、それは全くその通りなんですが、逆もまた真なりで憧れを維持するには理解なんて不要なんですよね。手が届かないからいいんですよ。そういう意味ではヅカはほんとちょうどいいなって思います。だって最初から最後まで全部嘘で幻だもん。

Super Voyager
ショーだけはライビュよりも先にNHK版を視聴済みだったんですが、NHK版、すごかったですね?!わたしのご贔屓のみりおちゃん*2は2列目どセンで観た時ですら目線はくれても目があった感覚はなかったのに、Super Voyager冒頭で空から降りてくるだいもんさん、TVの中にいるのにばっちりわたしに目を合わせてきて恐怖を覚えました。うわ今目が合っちゃったよ恥ずかしい!って思った瞬間に「恥ずかしがらないで」って言われたときは死んだ。姿はもちろん心の中まで見られている…!でもライビュ版の時はなぜか目線くれませんでした。ライビュ会場はたくさん人がいるからわたし一人だけにファンサしちゃダメって考えたのかな~。気配りですね!
全体的に好きなショーなんですけど、朝美絢さんの女装*3だけは普通にめちゃくちゃかわいくて、なんかやだなって思いました。わたし、ヅカの女装のオカマ感あふれてるの(例:花組の水美舞斗さん)は大好きなんですけど、みりおちゃんとか朝美さんとか普通にかわいい人が女装してしまうと「あ、やっぱり女の子なんだ…よね…」って夢から覚めてしまう気がするのと、あとあくまで男役は男なので娘役の代用品にはしてほしくないんですよね~。
あ、あと暴風雨の口パクもやだ…お歌でズコーってなるの、お芝居のシリアスパートならまだしもショーの時はそれはそれでおもしろポイントので、個人的にはズコーでもいいから歌ってほしいし、録音流すぐらいならボーカルなしでよかったなあ。本家ジェネみたく、二人ボーカル役にして歌うのでもいいですし…でもその点を抜いたら暴風雨のとこ、めちゃくちゃ好きです!アイドル~!!!本家ジェネと違って細身のお衣装のせいかとにかくみんな足が長くてモンティパイソンのバカ歩き省かなって思いました!
ライビュのあとに同じ野口先生のショー処女作の星組「THE ENTERTAINER!」を観たんですが、わたしの大大大好きな藤井先生の「EXCITER!!」にそっくりで、他にも女装多用とかバックステージ感とか野口先生は藤井先生の直系なのかなあと思ったんですけど、この男アイドルパート入れるのが野口先生のこだわりならもっともっとやってほしい。毎回いれよ!藤井先生はギラギラだけど、野口先生はキラキラって感じする。ヅカってどうしても体質や体制が古いって感じることが多くてそこはちゃんと新陳代謝してってやきもきするんですけど、暴風雨の最後に肩組みながら「ライブビューイングでご覧のみなさーん!」って言ったの萌え過ぎてみんな大人しくみてる会場だったのに思わず声が出そうになって必死で我慢して結局ぐへっみたいな息をはいてしまったし、他の(といってもLDHぐらいしか知らないんですが)ライビュのいいとこ取りこんでる感あってうれしくなりました。LDHはネ…なんかよりヅカと提携しよ!ていうか次のハイローにはカジノパート入れてそこの演出を藤井先生にお願いするべき。あと柚香光さんは卒業後はLDHに所属するべき。HIRO神のLINEください!

*1:みりおちゃん主演・三島由紀夫原作。主役のキヨ様は大体光源氏と同程度のクズ度

*2:花組トップスターの明日海りおさん

*3:男役が女性の役をすること

後輩がデスノートミュージカルを観た話

前回の王家の紋章を観た友人デスノミュを観て、1万字超の感想が届いたので載せます。お前こんだけ書いてわたししか読まないとか損失だろ…。ソワレ観た後、本人と飲んだ(22:30から焼き鳥を14本づつ食べる我ら)のですが、幕間の時点から興奮気味の感想が届いててわたしも俄然観たくなりました、が、楽の前日だったし翌日予定あってどうしようもできず。観るのおせーよ。とりあえずWOWWOWでやるらしいので、その月は視聴料払うつもりです。小池徹平といえば数少ない遭遇したことのある芸能人なのですが銀座の○イオンの大きなビヤホールの中で一人だけ後光というか上から光が差してて最後の晩餐みたいだなーと思った記憶があるのですが、最後の晩餐ってめっちゃLみありますね。

なお、文中の「先輩」はわたし、「A先輩」はわたしと友人共通の先輩(観劇おたく)のことです。ちなみに盆が回らないヅカといえば邪馬台国の風(ムラ版)が記憶に新しいですが、東京版では盆1.5回転ほどと盟神探湯を説明する歌を始めとする補足が追加されたことにより、ムラ版にあった謎のグルーヴ感が失われただのつまらない何かになっていました。寂しい~~~最後、みりおちゃんが銀橋からハケる方式に変更されたため、やっぱり幕が下りてるのに気付かなかったのと、奇跡だズンドコは変わらず面白かったです。

 

ここから先は個人の感想です。感想には個人差があります。(友人につけてって言われたのでつけます。)

 

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デスノートミュージカルが良かったので感想を言いたい!
当日は混乱してたので、デスミュまじ良かった!!以外のセリフが言えないゴリラみたいになってて本気ですみませんでした。ゴリラなんだからドラミングとかで感情を伝えるべきであったのに、そこまでできなかったことを深く反省しているところであります。
ただ、なんか言いたいことはある。ありまくるんですけど、上手く言語化できないというか、正直今でもできてないんですけど、言えることはただただ小池徹平が良かったという点に尽きる…ほんとそこ……
書いてて思ったのは、新鮮な衝動のあるうちに書いておかないと書きたいことが余計まとまらないということですかね。勢いに任せて書きなぐるくらいが一番良いんだろうなぁ。
とりあえずどこから話したら良いのかわからないので、思いつくまま書きます。とっ散らかってるのは許して。あと先輩がデスノ読んだことある前提で書きますけど、読んだことありますよね?読んだことなかったらすみません。検索しながら読んで。

★舞台の使い方について
舞台の使い方がとても良かったと思います。
セットはかなりシンプルだったんですが、おそらく元からある装置を使った演出が上手い。
オープニングの曲「正義はどこに」が凄く良かったんですが、曲に合わせてスタイリッシュに盆が回ったのを観て、この舞台は面白いやつだ!と確信しました。
私は観劇は宝塚メインではあるものの、ヅカオタなんてランクには到底達しない、観劇歴だけは初心者からは脱したくらいのレベルの単なる「宝塚好きな人」くらいの人間で、そんな程度の私が偉そうには言えないんですけど、それでも私の宝塚観劇経験から得た法則が一つありまして、それは「宝塚では、盆が回らない舞台は面白くない」ってことです。
宝塚以外の舞台に関してはおそらくその限りじゃないですし、そもそも盆自体がないこともあると思いますが、それでも宝塚に限って言えば、盆が回らない舞台は本気で面白くないです。
そりゃもちろん盆が回っててもつまらない舞台なんて山ほどあります。宝塚って打率わりと低いし…。ただ、この盆が回らない舞台はつまらないという法則に関しては、別に盆が回るという現象が重要なわけじゃないと思っています。
おそらく、存在している装置をしっかり活かしている舞台が面白いのであり、恵まれた装置があってもそれを活かしきれていない舞台はつまらないという理由かなと考えています。
あと今回初めて国立劇場に行ったんですが(傾斜がしっかりあるのか、前の席があまり視界の邪魔をしない見やすい劇場で感動しました)、国立劇場中ホールにはエプロンステージがあるんですよね。このエプロンステージの形がわりと宝塚の銀橋に似てたのでちょっと驚きました。
似てても、宝塚の銀橋とは中央部分が途切れていることが大きな違いなんですが…。つまり、Tの横棒がカーブした形なものが二本分左右対照についていて、半円に近い形を描いているんです。
ここのエプロンステージ、足元の床全体が発光する仕組みになってるみたいで、途中でエプロンステージの左右にそれぞれ月とLが出てきて歌うところで床が光ってる演出がこれまた超カッコ良くて痺れました…宝塚の銀橋は縁に電球がついてるから、アウトラインは光るんですけど床は光らないじゃないですかー。宝塚も一刻も早く床全体を光らせるべき。確信します。早く工事して直して。早く!!

★【レム】濱田めぐみさんについて
そもそもデスミュを観に行こうとした理由が濱田めぐみさんを観たいことだったわけです。今年観た王家の紋章の濱田さんがほんと良かったので、濱田さんが出るならもう観るしかないって思ったんですよね。デスノなら原作も読んでたから敷居も低めかなと…。
それに、わざわざ濱田さんみたいに主演経験が豊富なベテランをキャストに起用しているのに、その役がレムっていうのがまた期待を煽るじゃないですか!レムなんて、重要といえば重要なキャラですけど、ミュになる上でそんなに歌わせる必要があるとは思えないし、全く歌えない役者さんを起用しても問題なかったと思うんです。でもそこで濱田さんですよ!これは期待しちゃいますよね。
そんなわけで濱田さんについては期待しかしていなくって、逆に期待が膨らみすぎて実際観た時にがっかりするんじゃないかと心配をしていたレベル(ちなみに私の中ではハイローにも同じ現象が生じてました…レッレの時もザム2の時も)だったんですが、そんなことはもちろん杞憂で、濱田さんは超良かったです!!!
歌の上手さが極まっていらっしゃいまして、途中、何度「濱田さんは日本ミュージカル界の至宝やでぇ…」と思ったことか!(感極まると時々エセ関西弁になることをお許しください!)
レムは登場がかなり早くて、Lやミサより出番が早かったです。登場した場面では、リュークと共に登場して、二人(人じゃないけど)で銀橋(仮)に横たわり、くっちゃべっりながら歌を歌うんですが、そこの歌がまた最高に良くて、人間って寝っ転がりながらでもあんなに上手く歌を歌えるんだな……ってところに感動しました。どれだけの鍛錬を積んで腹筋とかを鍛えればあぁなれるのか…。そして役柄的に死神なので、歌唱力が人間離れしてるところがまた死神という存在としての説得力がありました。
声の張りとか声量とか表現力とか、もう常に想像の上を行ってくれていて、素晴らしいとかそんな単純な言葉では言い表せないです。濱田さん現代日本に生まれてきてくれてありがとうありがとう。ほんと尊い。これからも応援します…!!

★【弥海砂唯月ふうかさんについて
唯月さん、最近よく舞台で見かける人だと思うのですが、これまであまり意識したことがなく、今回初めてしっかり認識しました。
印象としては、なんかすごいアニメ声だな…だったんですけど、観てる途中に気付いたんですが、ミサ役なのでわざとアニメ声を作ってる可能性もありますよね…?どうなんだろう。今の時点じゃ審議不可能なので、次に別の役で見かける時まで保留ですかねー。顔が可愛いし歌も上手なので、きっとこれからも一線で活躍する人なんだと思います。
でもJ-POP系の歌手活動の経験があるからか、あまりミュージカル歌唱!ってわけじゃないんですよね~。私は結局のところ、いかにもなミュージカル歌唱が好きなので、J-POP系から来たっぽい歌い方をあまり評価できないんだなって…もちろん単なる個人的な好みなんで文句を言うつもりはないです。浦井さんにもJ-POP系歌唱を感じますし。
役柄としては、ミサは死神二人(人じゃ略)の運命を狂わす魔性の女なわけですが、原作も含めて、死神はミサのどこに惹かれるんですかね…?死神にだけやたら効力のあるフェロモンでも出してるのかなぁ。それか、死神にだけほっとけないと思わせるオーラを持ってるとか。原作の通りミサ本人は月くん一筋なんで、そこがまた魔性感ある。
そういえばミュの話には関係ないですが、例の藤原竜也が月をやっていた映画版、ミサ役は戸田恵梨香だったじゃないですかー。私、ミサにそこまで思い入れがあるつもりじゃなかったんですけど、当時から戸田恵梨香のミサに対しては異論がありまくりだったんですよ。
戸田恵梨香は疑う余地なく美人だし、演技にも文句があったわけじゃないんですが、何が気に入らなかったかって、原作のミサは体つきが案外肉感的というか肉付きが良いんですよ!でも戸田恵梨香は細すぎる…。あんな体、ミサじゃないから!!あと10キロ太って出直しな!!!!って思ってました。ミサの魅力はあの肉付きなのに、スタッフは何もわかっちゃいねぇよ。その点唯月さんは戸田恵梨香よりは肉感あったかな。十分以上に細いんですけどね。
ミュのミサに対するこだわりを感じたのは、拘束されたミサのお衣装の靴下が、片方脱げてたんだか左右の長さが違ったんだか(背景の小池徹平に気を取られるあまり、ミサに注意を払えなかった)で、左右非対称になってたところです。原作にもそんなシーンがあったのかな…あのこだわりを見るに、多分原作の再現なのではと思うのですが、原作の記憶が残念ながらおぼろげなのでわからなかったです。確認したい。
他に特筆すべき点としては、悔しいことにミサのお衣装が安っぽかったことですかね~。ミサと言えばゴス系(?)パンクの服装だと思いますし、そこはちゃんと再現されていましたが、スカートとかやたらテカテカピカピカしてた…。世の舞台の衣装に宝塚のクオリティを求めてるわけじゃないと言いつつも、どうしても比較してしまうのが人の性ですよね…反省する。
宝塚の衣装って、実物を間近で見ると相当ショボかったりするんですが、舞台上で見るとちゃんと高級感凄いですよね?多分、宝塚ではデザインや布地の選択、ライトの加減とか様々な要因を複合したノウハウを独自に蓄積した結果、今のクオリティがあると思うんで、他の舞台ではそんな感じにいかないことは理解しますけど、あまりに安っぽいのはちょっと萎えてしまう…。
少し前、全く別の作品のコスプレ衣装を流用した2.5の舞台がやや炎上してましたけど、予算とかの都合で衣装に力を入れられないことって多いのかなぁ。できることならある程度衣装もこだわってほしいと思ってしまうんですが。ましてやデスミュはチケット安くないし。

★【夜神総一郎別所哲也さんについて
お父さん超カッコいい!!!!結婚して!!!!
しっかり原作通りの生真面目そうな感じで、今にもテレビ局にトラックで突入していきそうだったのが良かった。トラック芸があればなお良かったですが、それを求めるのはさすがに酷だろうというか…。
私、原作だと好きなキャラはお父さん・ワタリ・メロなんで、お父さんに対しては一家言あるつもりですが、特に文句のつけどころがなかった。凄くカッコよかったですもん…今すぐ婚姻届を出したいかな?って思った程度の欲求はあります。
そういえば、これは別所さんご本人にも役柄にも何の関係もないのですが、帰宅した後、母に「デスノートのミュージカルって役所広司が出てるんでしょ?」って言われて、「いや…役所広司じゃなくて別所哲也……」ってなったんですけど、私も観劇中に「別所哲也役所広司ってなんとなく似てるな(名前が)」って思っていたところだったので、やっぱり親子って思考回路が似るんだなって思って笑えました。

★【リューク石井一孝さんについて
メインキャストのうち、お父さんとリューク粧裕の三人は初演と役者さんが違ってるんですよね。リューク役は初演は吉田鋼太郎さんだったようです。終演後、CDを買ったんですが、CDは初演の収録なので、CDを聞いても私が見たお父さんや粧裕リュークじゃないことがもどかしい。
リュークは自由な雰囲気がとてもリュークで良かったです。ほんと、楽しそうで良かった。
観劇中に気になったこととしては、やたらリュークの口の中が赤い気がしたんですけど、口の中を染めてたのかな…?
今どきの子にそういう体験があるのかわからないですけど、私たちの世代って、小学校時代とかに歯のみがき残しを把握するために、みがき残しがあるところを赤紫色に着色する何かを口に入れた経験ってありません??リュークを見て真っ先に思い出したのはその口の中を染める何かの存在なんですけど…。
実際あそこまで口の中が赤い人間は存在しないと思うので、何かしてたんじゃないかと予想しているのですが。

★【L】小池徹平について
で、ここから本題の小池徹平の話なんですけどね!?なんか言いたいこと纏まらなさすぎて困る。書きながら纏まるかと思ってたのに、ここまで書いてきても全く纏まる気配がなかった。でもこれから書きながら考える。ここからメインというかサビなので、目をものすごく見開きながら読んでもらえると嬉しいです。

デスノートが舞台化するっていうチラシを最初に見た時、今更デスノート2.5次元舞台が流行ってるからやるのかな?って思ったことを覚えています。
かなり最初から(初報から?)作曲がワイルドホーンさんだってことは宣伝されてて、そりゃワイルドホーン作曲なら音楽は間違いないだろうけど、こんな2.5くずれ(すみませんでした!)にワイルドホーン呼んでくるとか相当な浪費だなぁとか失礼な感想を持ったような記憶がうっすらありますし…。
で、キャストについても、浦井さんあたりはかなり想定の範囲内で、そうだよねー、浦井さんや柿澤さんなら歌唱力的にもビジュアル的にも安心安定じゃん?くらいに思ったんですけど、Lが小池徹平なのにはかなり驚いた記憶があります。
小池徹平のことはそんなによく知らないんですが、知らないながらもめっちゃ可愛い、下手したら女の子よりよっぽど可愛い顔してるキラキラした人、ってイメージしかなかったので、Lみたいに見た目キラキラとは程遠いキャラとかやれなくない?大丈夫??と思いました。
それに歌のことも心配してました。小池徹平ウエンツ瑛士でユニットを組んで歌手活動をしてたことくらいは一般常識として知ってましたけど、正直その程度の超超基本的な知識以外持ってなくて、歌手としての歌を聴いたことがあるわけでもなく、どんな感じで歌う人なのか全然想像もついてなくて、ただきっといかにもなアイドル歌唱なんだろうな、くらいのぼんやりした勝手なイメージしか持ってなかったんですよね。
でも実際に小池徹平が出てきた瞬間、そんな曖昧な不安は吹き飛びました。思わず前のめりになりそうな自分を押さえるのが大変だったんですよ。
Lが登場する時、謎のソロ曲「ゲームの始まり」を歌うんですけど、そこを観た瞬間、なんかもうわけがわからない、ぶん殴られたような衝撃を受けました。しかもなぜか前からじゃなく横からぶん殴られた感覚だった。これは座席が隅の方だったことが理由かもしれない。
曲はちょっと変な曲なんですけど、なんとなくこれと似た雰囲気の曲、前に聞いたことあるような…??→あ、「データは嘘をつかないよ」(テニミュ乾のソロ曲)だ!!!っていうのを脳内で0.5秒くらいで処理したことが自覚できたのが本当面白かった。
この感覚、万人にあるものなのかわからないんですが、私の場合、自分の感性に合った面白いものを観ると、脳がフル回転するのか、これまで忘れかけていたものを次々に思い出してくるんですよね。データは嘘をつかないよのことも、思い出したのはたぶん数年ぶりです…。
ついでに月にアナウンサーやってる彼女いたな…みたいなこととか、デスノ連載当時にはやたらデスノコラが流行ってて、月がお笑い芸人を目指すやつが凄く面白かったなってこととかも思い出しまして、懐かしい気持ちに浸ったり小池徹平にぶん殴られたりと忙しかった。動悸が止まりませんでしたし。
そういえばこのお笑いのデスノコラ、おそらく相当有名なやつだと思うんですが、月がボケ希望なのでツッコミの相方を探すけどなかなか見つからなくて…みたいな、数作に渡る大作だったんですけど知ってます??別に本題に何の関係もないから知らなくても問題もないんですけど、普通に面白いから知らないなら検索などして知ってほしい。

話を戻します。私の事前の思い込みとして、勝手に小池徹平はLに雰囲気が合わないミスキャストって決めつけてたんですが、実物を観たらどこからどう見てもちゃんとLで、むしろ小池徹平以外の誰がLやれるの…??ってくらいにもう全てがLでした。ものすごい勢いで掌を返しまくってしまい、あわや手首を捻挫するところでしたね。
実際にLをやってる小池徹平を観て思い出したのが「ガラスの仮面」の二人の王女のところでして、あそこでマヤがアルディス役に指名されて、でもマヤは絶対オリゲルドの雰囲気だからアルディスなんてひどいミスキャスト!マヤにアルディスが演じられるはずない!!みたいに言われるところがあるじゃないですか。でもそこでマヤ(と亜弓様も)は前評判を吹き飛ばしてこれ以上ないアルディスとオリゲルドを演じきるわけですけど、今回の小池徹平が私の中で完全にマヤだなって……ミスキャストって思ってたのは私だけかもしれませんけど。でも本当に申し訳ありませんでした。この場を借りてお詫び申し上げます。

ただ、小池徹平について、観劇当日は何がここまで私の感覚をぶん殴ってきたのか本気で理解できなくて、あまりの理解のできなさに混乱しながら通勤中とかにデスミュCDを聞きまくっていたら、天啓のように閃いたんです。私は当日、小池徹平の声が予想してた感じと違ったことに驚いたんだってことに!!!
思い返してみれば、私は小池徹平の声を全く知らなかったんですよ。ウエンツの声はちゃんと認識できていて脳内で再生できますし、脳内再生した声も実際の本人の声に相当近い自信がありますが、小池徹平の声はほとんど聞いたことがなかったように思います。(ここまで書いておいて先輩が小池徹平の声をよく知っていたらちょっと恥ずかしいんですけど、とりあえず私と同レベルの知識しかない前提で話を進めますね)
小池徹平、思ったよりも声が可愛くないんですよ!!!ここ、褒めてるんでよろしくお願いしますね??ほんと可愛くないんですよーーーー!!!!!!!!(←褒めてます!!!!!!!!)
なぜ人間は可愛い顔の人を見ると、声も可愛いことを期待してしまうのだろうか。顔が可愛いからといって、声帯が顔に合わせてセッティングされてるわけじゃないんだから、顔が可愛くても声が可愛くない人だってたくさんいるはずなのに(逆もまたしかり)、でも人間の心理として、なんとなく可愛い顔には可愛い声が付随してくることを期待してしまいません??
おそらく小池徹平は、普段の話し声はちゃんと顔に合った可愛めの声質だと思うんですよ。歌わずにLのセリフを喋ってる時はやや高めの、可愛い声でしたし。もちろんそこはちゃんと可愛いながらもLっぽい発声だったのでそこも好感度ダダ上がりだったんですが、それでも歌う時の声が全然可愛くない。ちょっと少しざらっとした、やや金属質な声質で、本当に最高に好みでした。
小池徹平はしっかりJ-POP歌手としての活動履歴がある人だから、ミュージカル的な歌い方がたどたどしかったとしてもやむなしかな(上から目線)、みたいな感覚を持ってしまっていたんですが、歌い方がちゃんとミュージカルしてて、そこにも感心しました。
声量も凄くて、ちゃんとお腹から声が出てた!Lは常に猫背なキャラだから小池徹平もずっと猫背なんですけど、あの猫背のまま凄い声量出してくるからびっくりでしたし。
あと、月役の浦井さんの歌声がかなりJ-POP歌唱に寄った発声なのに比べて、小池徹平の声はJ-POPともミュージカルともつかない中庸な雰囲気の発声と歌い方で、そこのアンバランスな感じというかちょっと不安定にも思える雰囲気が最高に良かった。

昨年、1789って舞台を帝劇とかでやってたんですが、その主演がダブルキャスト小池徹平加藤和樹だったんです。私は先輩も知ってのとおり割と加藤和樹のことが好きだから1789は加藤和樹で観たし、小池徹平を観たいと思う理由は特になかったのもあって感想をノーマークすぎて知らなかったんですが、A先輩から1789の舞台は歌を聞きたいなら小池徹平って言われてたらしいことを教えてもらいました。私は加藤和樹もちゃんと歌えてる(2.5経由の人としては相当上手いのでは)と思ってたので、加藤和樹と比べて断然良いって言われてるとは思ってなかった……。加藤和樹頑張って??
そういえば、私加藤和樹の何が好きって声質が一番好きなんですよね~。鼻にかかった低すぎない良い声だと思っています。声だけで加藤和樹と判定できるくらい特徴あるし。ただ、さっきから加藤和樹小池徹平に対して全く同じこと(声が好き)を言ってる気がする…別に声にこだわっているつもりは特になかったのに、改めて自覚すると面白いですね。

あえて小池徹平Lに文句をつけるなら、月と並ぶとかなり小柄だったくらいでしょうか。原作だとこの二人はあまり体格が違わなかったと思うんですが、月役の浦井さんが180超なのに比べて小池徹平は170ないし…ただ、擁護するわけじゃないですけどLって私の中ではそこまで身長高いイメージがないので、小柄でもそこまで違和感なかったです。
あ、最後にここまで書いておいて何なんですけど、小池徹平のことは呼び捨てにしていてすみません。言い訳ですけど、なんかテレビで見かける人のことは呼び捨てにしてしまいがちな気がする…。今更「さん」付けで呼んでも遅いんで訂正しませんけど。

★【夜神月浦井健治さんについて
浦井さん、王家の紋章でも主演してましたしミュージカルに引っ張りだこですね。たぶん今、ものすごく忙しいのでは…
歌の歌い方は王家の紋章の感想でも言った通り、なんかJ-POP歌唱の面影のある歌い方で、別に嫌いじゃないんですけど、この歌い方に受けるJ-POPの面影ってどこに起因するんだろうなって観ながら考えてしまいました。
今年の5月頭にロマンシング・サ・ガの舞台(サガステと略すらしい)を観た時、新垣里沙がメインキャストで出てたんですが、そこでの新垣里沙の歌い方が完全にJ-POP出の人のそれでして…。どんな歌い方かを言葉で説明するのは難しいですが、なんか皆、声を出す時の力み方というか力を入れる場所?力の入れ方?が似てる気がするんですよね……。新垣里沙と比べたら浦井さんや唯月さんはもっとミュージカルに寄った歌い方なんですけど。
ちなみにこのサガステ、もの凄く歌が上手な方が出ていてびっくりしたんですが、終演後にパンフを見たら東京藝大卒業後四季に入団して主演とかもしていた方だったので、そりゃ上手いわなって思いました。
浦井さんは月の狂気を上手く、やりすぎない程度に表現していて良かった。狂気の演技って演じる側としてはやりがいあって面白そうだなと思うんですけど、真剣にやりすぎて客席を巻き込めないとなんか面白い感じになってしまいがちじゃないですか。そこの匙加減がとても良くて、あ、こいつヤバい奴だな…ってことを違和感なく表現していました。
キャラ造形としては、妹とのシーンを見るに、原作よりもう少し一般人寄りな雰囲気かな?部屋に入られて慌てるところとか、普通の男子高校生っぽかった。
そういえば二幕で原作にもあったように月とLがテニスするシーンがあるんですけど、普通にテニミュ思い出しましたよね。同じこと言ってる人が私の他にも何万人といるでしょうが。このシーン、普通に動きとか歌とか大変そうだったので、途中から心配になりました。

夜神月について
さっきまでは役者さんについてですが、次はキャラクターについてです。浦井さんに何か言いたいわけじゃなくて、月について言いたいことがあるから…。
デスミュの月、なんでかわからないですが常にチェックの服着てたんですよ。チェックのネルシャツみたいなやつ。いやもしかしたらコットンかもしれないけど。でも材質とかどうでも良くて、問題なのは柄。なんで常にチェック?何なの?陰キャかな??
大学時代、サークルに出席したら、同期と後輩の男性陣6、7人くらいが全員揃ってチェックの服を着ていたことを昨日のことのようにまざまざと思い出してしまって面白かった。その日は我慢できずに思わず「えっ?なんでみんなチェックの服着てるの??」ってサークルメンバーにツッコミを入れてしまったんですが、今思うとその日のドレスコードがチェックだったのかもしれない。私は先輩も知っての通りボーダーばかり着る女だから、たぶんその日もボーダー着てましたけどね♥
月って、原作だと頭良し運動神経良し顔良しスタイル良し外面良しの、パッと見何の欠点もないようなキャラだと思うんですが、ミュの月はチェックばかり着ていることから推測される当然の帰結として間違いなくオタクだと確信できる…。
百歩譲ってチェックばかり着るとしても、ある程度色使いとかシルエットとかデザインでオタ臭くなくできると思うんですが、月のお衣装のチェックに関しては全くオシャレ感ゼロというか、むしろお母さんがスーパーの2階で買ってきた服みたいなやつなんで…。浦井さんはしっかり長身で顔も良いのにそれでもオタっぽくなってしまっていたんだから、一般人があれを着たら、オタを通り越して不審者になるわ。
原作の月ってどんな服着てたっけ…?と気になって思い出そうと頑張ったんですが、今でも思い出せないです。代わりに、ヒカルの碁の塔矢アキラが黄色と黒のストライプという、遮断機かな?としか思えないカラーのネクタイをしてたことは思い出しました。塔矢アキラも服のセンスが謎だった記憶があるようなないような…月もアキラとお揃いの遮断機カラーのネクタイしててもそこまで驚かないかなぁ。

★フォントについて
何言ってるのかわからないかもしれませんけど、なんとなく思いついたので言います。
Lが登場する時、セットにあるモニター(ザム2のSWORD会議の時の頭上にあるアレみたいな感じ)に「L」って文字が映し出されまして、当然原作の「L」と同じフォントが使われてるんですよ。この「L」のフォントを久しぶりに見て思ったんですが、あのフォントってハイローの「AMAMIYA BROTHERS」の文字と似てません??調べてみても私の検索能力じゃフォントの名前までわからなかったですし、多分雨宮の文字の方がカクカクしてそうだから実際は違うフォントなんだと思うんですけど、パッと見の雰囲気的に似てるなって。あと、そのモニターのシーンを見て思ったのが、こういうスーパーハカー的描写、最近はあまり見ない気がするなってことです。レッレのスーパーハカー?あいつらFPSで遊んでたから…
Lが自分の名前を表すフォントを選んでる時のこととか考えるとほっこりしませんか?私はする。一歩間違ってたら創英角ポップ体になっていたかもしれないなって考えると、慈愛に満ちた気持ちになります。

感想の最後に言いたいこととしては、小池徹平がLをやってくれているうちにもう何度か観たい。何度と言わず何十度と観たい。どうして私は初演からデスミュを観てなかったのか…ほんと後悔しかありません。
もし次に再演があったとして、Lが小池徹平じゃなかったら私は成仏できず、劇場に出没する亡霊になると確信できます。とりあえず私の怨霊化を防ぐためにも、可及的速やかにデスミュ再演を望みます。もちろん小池徹平は続投でよろしく。スケジュール的に1789再演と被るとしたら、1789を断ってくれ。1789の小池徹平を観てないのにこんなこと言って心苦しいんですが、でも今の私は小池徹平Lを観たいんだ。世間の全員が私の要求に従って動いてくれますように!何の関係もないけどついでだから言うと、ロックオペラモーツァルトも早く再演して!!!!!!!以上です。ご清聴ありがとうございました。長くてすみません。読んでなくても仕方ないです。私なら途中から読まないと思う。

 

 

以上です。お疲れ様したー!

【ネタバレ感想】花組の邪馬台国の風がアッパー系シャブだった話

どの界隈まで通じるかわかりませんが、二次オタの用語として中毒性のあるコンテンツへの賞賛に「シャブい」「シャブみがある」という表現があります。HiGH&LOW、キンプリ、純黒の悪夢、をわたし的にはアッパー系おクスリと呼んでいます。たまにパワー型クソコンとか。そんな訳で花組邪馬台国の風が完全にアッパー系おクスリだったという話をします。
ちなみにダウナー系おクスリはなんだろう。劇場版まどマギとかかなあ…

 

 

【以下ネタバレあり注意】

 

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本編の話の前にわたしのヅカプロフィールを軽く説明しておきます。13年の月組ベルばらから観始めたド新規です。みりおちゃんが見たくて行ってるのでみりおちゃんが出てない舞台は行ったことありません。1回しか取れなかったエリザを除き、トップ就任後は全部ムラ・東京1回ずつ観てます。全ツも1〜2回ずつほど。ミーマイ役替わりBだけ追加しました。一般人からしたらすごいヅカオタだね!だろうし、ヅカオタからしたら超ヌルい状態かと思います。友の会のステージは万年ノーマルだし。年季入ったヅカオタの友人がいるので、映像では組問わずオススメしてもらったものをちょこちょこ観てはいます。あ、みりおちゃんというのは今の花組トップスターの明日海りおさんのことです。ってこの記事読んでくれるような人は知ってますよね…みりおちゃんの特徴としてはとてもとてもお顔が良いです。基本、ヅカのトップスターはスパダリ感に溢れておられるのですが、みりおちゃんは中性的なとても可憐なお顔をしていて佇まいもスパダリ!ドヤ!な感じがなくシュッとしてるながらも可憐で、あととにかくお顔が美しいです。余談ですが山田裕貴ももちろん顔が美しいところが一番好きです。みんな美しいものが見たいからミュシャ展に並んだり青山フラワーマーケットで花買ったりウユニ塩湖行ったりしてるわけで、顔ファンであることに罪悪感は1ミリもないし、そこに金払ってでも視界に収めたい美しい顔があったらそりゃチケット買いますよねっていう。顔ファンやだやだの人はもうちょいマウント芸を磨いてほしいものです。舞台の上以外のジェンヌさんに特に興味はないのでFCは入ってませんが、先日電車でとあるジェンヌさんが隣に座る(!)ということがありまして、写真で見てもふーんってぐらいのお顔だったのに(失礼)現物はめちゃくちゃかわいかったので、男でいてくれるうちに一回ぐらいすっぴんを生で見ておきたいかなとは思ってます。
みりおちゃん以外のお目当ては同じ花組の柚香光さんです。柚香光さんも非常にお顔がいいですが、こちらは大変ドヤドヤスパダリ様です。ダンスがめちゃくちゃかっこいいのでショーの時はつい浮気オペラしちゃって目が足りない。みりおちゃんで好きなのはエリザのトート、ミーマイのビル、春の雪のキヨ様。柚香さんで好きなのはミーマイのパーチェスター、源氏の六条御息所、ファンタジアバスケパートの先輩です。ミーマイの役替わりBフルバージョンはいつまでも待ってます。

 

前置きが長くなりました。本編の話をします。幕が上がり、邪馬台国の戦士と狗奴国の戦士の乱戦から始まります。邪馬台国って時点でうっすら覚悟はしてたけどまずお衣装がださい。音楽がださい。セットもださい。昔背景が常にコピペの森だったせいで森って言われてたジャンプ漫画があったけどそれっぽいです。文明度が低いからかみんなひのきの棒みたいなので戦ってるのも最高にださい。開始15秒でフランス革命時代の偉大さを思い知りました。どこ切り取ってもかっこいいとか有能すぎでしょ。邪馬台国の戦士のお衣装の布がグッピーラップっぽいなって思いました。古すぎてヤバい。とにかく容赦のないダサさの圧がすごすぎて、この辺りで既に楽しくなってきました。
OPが終わり、狗奴兵に追われる男の子が出て来ます。あわやつかまる!というところで突如現れたじじいが助けてくれます。このじじいがめっちゃ強くて一瞬で敵をなぎ倒すんだけど、それに使うのがやっぱりひのきの棒。製鉄技術はやく渡来しよ?しかもどのひのきの棒もすごい無垢の白木で、普通なんか装飾とか使い込んだ感とかあるのでは…?
じじいは理由もなくお前はわしが育てると宣言し、男の子と暮らし始めます。3パパもびっくりです。なお父親を狗奴兵に殺されたらしいですが、なんで殺されたのか、なぜ追われてたのかは謎です。いや説明されてたのかもしれないけど突如舞台上に現れたじじいの家が気になって話が入ってこない。あれ、家…だよね…?コンテナハウスみたいなシルエットで、背景の森の書き割りと相まって超ださい。この時代ってあの三角のテントみたいな形じゃないの?わたしもよう知らんのでなんとも言えませんが、この時代にこういう形の家があったとして、壁が藁でドアが板っておかしくないですか?板でドア作る技術あるならまず壁を板で作るべきでは…?
全然何もわからないけど、男の子はじじいから棒術を教わりながら育ってゆきます。なんの脈絡もなく、わしは煮えたぎる湯に手を入れることが出来るぞ!と言い出すじじい。実際にやってみせるじじい。無傷の手を見せてドヤ!唐突すぎてついていけませんがここ、この作品の最大の伏線なので忘れないで下さい。ちなみにこの後も伏線っぽいものが色々出て来ますが基本的に回収されないので忘れながら観てください。男の子になぜ熱湯に手を入れても無事か分かるか?と問いかけるじじい。男の子はしばらく無言で悩むそぶりを見せたかと思うと突然棒術の素振りを始めます。待って待って、普通「わからない」とか「教えてよー」とか言うシーンでは?分からないことがあると黙って別のことし始めるとか、それ通信簿に「〇〇くんは先生の話を聞かないことが多いです」とか書かれちゃうやつでは…?
とにかく素振りしながら下手にハケた…と思ったら次の瞬間には成長した男の子、タケヒコ(みりおちゃん)がどじゃーんと登場します。衣装はアレだけどヅラはトートっぽくて好き!じじい「あっと言う間におっきくなったのう!」(客席どっと笑い)ヅカのこういう子供からジジババまで通じるゆるジョークはよくあることなので気にせず笑っておきます。大きくなったタケヒコはすっかり棒術の達人となり、ついにじじいに参ったを言わせました。じじいはコンテナハウスをごそごそして謎の剣を取り出しタケヒコに与えます。「お前の棒術は完璧じゃ、次は剣術を教えてやろう!」「わかった!じゃあ晩御飯の準備にいってきます!」タケヒコ退場。晩ご飯は大事だもんね、そうだね。ちなみに後で察しましたがじじいは渡来人なので、この剣もおそらく大陸からきた当時の日本にはない技術で作られた特殊な剣なんだと思います。ロボットアニメで言うなら新機体登場ってところです。普通、後々の展開においてこの剣の強さにタケヒコが救われたり、あるいは剣の秘密が明かされたりするはずですが、特にそんな展開はないので、剣のことはもう忘れて大丈夫です。
もっと前だったかもしれないんですけど(パンフは東京で買う派なので、全て記憶だけで書いているのでめちゃくちゃ嘘とか記憶違いあると思うけどゆるして)この辺でまたクコチヒコ(芹香斗亜さん)が率いる狗奴国の軍隊が出てきて一曲歌います。狗奴国はみんなお衣装が黒なので、邪馬台より大分かっこいいです。銀橋*1に一列になり屈伸ぽい動きをしながら低音でダサいメロディラインの悪っぽい歌を歌いあげる狗奴軍。あっこれテニミュ氷帝だ!って思いました。そんな氷のエンペラー達はじじいにうちに就職するかもしくは死ねというためにやってきたのでした。奮戦するもじじいは倒され、クコチヒコ達が完全にはけてから戻って来るタケヒコ。遅い。ていうか普通去っていくクコチヒコを見るぐらいのタイミングで戻ってきて、あいつがじじいの仇…!みたいになるもんじゃないのか。じじいを看取り、慟哭するタケヒコ。今冷静に思い返してみるとここで平和な世界を望む心が生まれたんですね。でも演出はなんで殺した!?みたいな空気なので、ここ以降タケヒコがじじい殺された恨みをすっぱり忘れて生きてることに違和感が生まれまくりです。あとここまでの展開を総合すると、タケヒコはまだ剣術を教わっていないのでは?と思うのですが、以降、特に何の説明もなく剣で戦っていました。タケヒコはできる子なんだねそうだね。
場面は切り替わりますが、また森です。この話、それぞれ別の場所ながらも背景はだいたい同じ森で、じじいの家の有無などで場所の違いを表現しているので段々見ている側の空間認識が歪んでいくことを感じます。神の声を聞く力を請われ、生まれ育った村から邪馬台へと向かう少女、マナ(仙名彩世さん)。仙名さんはヴァンディッシュ嬢で初めてみてからずっと好きな娘役さんだったのでトップ就任本当にうれしいです。おめでとうございます!でもこの時のヅラが最高に変。やばい、なんでその形で前髪固めたし…と思って震えたけど、この時だけであとはちゃんとポスタービジュ同様、似合ってる髪型になっているのでよかったです。旅路を急ぐマナと邪馬台の兵士たちの一行の元へ、再び狗奴兵が現れ、邪馬台の兵士たちはあっという間にやられてしまいました。ピンチです。と、今度は絶妙のタイミングでタケヒコが現れ、手にした剣で狗奴兵を一掃します。これさっきも見たわ…マナの手を引き、安全なところまで逃げて二人きりになったところで自己紹介です。「俺はタケヒコ」「タケヒコ…あなたはいつか海を渡るわ!」「どうして俺が海を渡りたいと思ったんだ?」待って、話すところそこ?「あなたの手から気持ちが伝わってきたの」「なんだって!君は手から相手の気持ちがわかるのかい?」「いいえ、分からない人もいるけど、あなたからは伝わってきたの」訳が分からないよ。二人はおもむろにデュエットを始めます。この見つめ合いながら歌うデュエットは二人が恋に落ちたという記号なのですが、ここまでの会話、全部電波だったんですけど…?なんか前世みたいなことも言ってたような気がするけど脳が自動削除したので思い出せません。じぶん史上最高に恋に落ちた理由が分からない…と困惑しますがこのツイートを反芻して耐えます。

デュエット後、ようやく自分の身の上を話し始めるマナ。しかし突然天啓が!SE「ピキィーーーン」バタッ。このSE、あと何度も出てくるので、お葬式で笑ってしまうタイプの人は笑わないよう心を強く持っていてください。わたしはまだここは平気。「戦が、戦が見える…!」完全にやばい案件ですが、じじいに引き取られて以降、おそらく女を見たことがなかったであろうタケヒコくんは免疫がないのか優しく抱き起してあげていました。そこへ邪馬台からお迎えの兵が。マナは邪馬台兵に、タケヒコはそのまま森に。好きになってたのなら別れがたいはずですが超あっさり別れます。優しいフリをしてただけで本当はちゃんとこの女やべえ、と引いていたのかもしれません。マナからタケヒコの剣の腕を聞いた邪馬台の戦士の長アシラ(鳳月杏さん)はタケヒコに一緒に来ないか?と声をかけます。タケヒコ「行けたら行く」関西なら完全に来ないパターンですが、タケヒコはいい子なのでちゃんとすぐ後のシーンで邪馬台に就職しに来ていました。ここ本当に一瞬だったので、別に一緒に行ってもよかったのでは…と思ったんですが、マナのヅラが子供を想起させる短い前髪から普通の前髪に変わっていることを考えると、実は数年単位で経過していたのかもしれません。時間が経ったなら新源氏みたいにでかでかと「十年後」って出してほしい。あと数年経ってたら経ってたでタケヒコはそれまで森でなにしてたんだろう…。
なんやかんやあってマナは卑弥呼という新しい名前を与えられ邪馬台国の女王となります。邪馬台国は複数の男の王たちによって治められており、この諸王のおじさん集団がこのあと何度も出てくるのですが、なぜか全員お衣装が三国志です。たしかに三国志の時代だし、全員にグッピーラップという訳にもいかないし、それはそれで全然いいのですが、その内の一人のマントが細かい豹柄なんです!大阪のオバチャンが着てるやつ。なぜそれにした。あと、大巫女さま(美穂圭子さん)のお達しによりマナを女王にするとなったとき、諸王おじさんたちは「女王の名前がマナではちょっと…」と文句をつけてきます。「大巫女さまはヒミコという名を下されました!」諸王おじさん「ならばよし!」マナがダメでヒミコがOKな理由は特に説明されません。
一方、森を出て邪馬台国にやってきたタケヒコくんはアシラさんの口利きで無事邪馬台の戦士になります。この時仲間になるのが超イケメンのフルドリ(柚香光さん)、口がきけないツブラメ(水美舞斗さん)、紅一点イサカ(城妃美伶さん)など。ツブラメは昔フルドリを火事から救ったときに喉を焼かれ、声が出ないのですが、かわりにパントマイムで会話し、それをフルドリが「ツブラメは○○○って言っているぞ!」と通訳してくれるのですがこのニコイチがめーちゃめちゃかわいいのです。水美さんはマデレーネの印象が強すぎて、いまいち男役状態のお顔が覚えられないのですがちゃんと見分けられるようになりたい…。

ここまで5000字ほどなのにまだまだ序盤だな!?話を進めます。
・ヒミコ即位式で初めてヒミコ=マナであることに気付くタケヒコ。逃した魚は大きい理論なのか、手の届かない存在になってしまったことを突然大いに悔やんでいました。いやあんたさっきめっちゃあっさり別れてましたやん。
・諸王おじさんのうち、奴王(瀬戸かずやさん)は女が上司になることが気に食わず、同じくヒミコ体制に不満のある前王の娘アケヒ(花野じゅりあさん)を手を結びます。アケヒは同じ巫女としてヒミコに近づき、弱点をさぐることに。
・ヒミコ様のお告げにより狗奴国の砦に向かう邪馬台の戦士たち。イサカが放ったたった2本の火矢で砦は大炎上です。っていうか火が出て初めて、あ、火矢だったんだと分かりました。駆けつけたクコチヒコとタケヒコはここで剣をかわします。棒だったかもしれない。普通ここでさらに因縁が深まるべきターンですが、タケヒコは目の前のクコチヒコが育ての親の仇ということには気づかないし、そもそも名前すら知らないっぽいし、特になにも起こりませんでした。
・祭りの夜です。きゃいきゃいした村娘A(ごめんなさい分かりません)が想いを寄せるフルドリにお酒を持ってきました。分かる、フルドリイケメンだもんな。わたしもフルドリパイセンと学園祭デートしたい~!村娘Aにくっついてきたはずの村娘Bはツブラメ狙いでした。村娘Bと共に祭りに繰り出していくツブラメ。一方、フルドリは村娘Aを優しくしかししっかりと振っていました。
・どうやらフルドリには想い人がいるようです。自分の気持ちが分からない、でもあの瞳が忘れられないと切々と歌い上げるフルドリ。柚香さんは正直かなりお歌がズコーだったのですが、ここ最近、エキサイターあたりからめちゃくちゃうまくなってません?!すごいこんな急に良くなるんだ。そしてそんなフルドリが想いを寄せるのは瞳が印象的なあの人…瞳…つぶらな瞳…まさかツブラメ?ありがてぇー案件か!?と心の中の根元凪ちゃん*2が全力で立ち上がりましたが、歌い終わった瞬間イサカが現れたので、すぐに察して着席しました。
・フルドリが好きなのがイサカなのはいいけど、ここまで匂わせすらないの説明不足過ぎでしょ(この記事書くために公式の人物相関図みたんですが、フルドリ→イサカは書いてあった。まさかこれが伏線だったのか)と思ってたらイサカはイサカでタケヒコが好きらしい。
・村娘A→フルドリ→イサカ→タケヒコ→マナ…ビバリーヒルズかよ。
・祭りのシーンは娘役群舞→男役群舞で、特に男役は全員ひのきの棒を持ってて、国産みを想起させる動きからのリバーダンスみたいになるのは面白かった。あと男役のターンで銀橋に3人、舞台上に残りの男役、になったときの舞台上のセンターにいた方がすごいお顔がよかったんですがあれどなたでしょうか…。
・マナがタケヒコを好きなことに気付いたアケヒは二人が密会できるよう手引きをします。アケヒ「新しい巫女を連れてまいりました!」掲げた衣の陰に隠れて入って来るタケヒコ。この後絶対ラブシーンだろうに巫女の衣装で来てたらどうしてくれよう、百合かよと思ってドキドキしましたが、衣を投げ捨てた下から現われたのはちゃんと男の恰好をしたタケヒコでした。よかった。
・二人は愛を確かめ合います。あの初対面でよくぞここまで好きになれるなあと思いますが、二人とも顔が美しいのできっとお互い顔ファンなんだと思います。しかし仙名さんは不幸顔というか、こういう許されぬ愛に流される女が似合うなあ。正直ハマりすぎてて逆にここまでリアルでなくていい…もうちょいファンタジー見させて...という気持ちになるので、エキサイターのせんにゃんみたいなかわいい役やってほしい。せんにゃん超~~~かわいかった。お歌も演技もうまいから、ご本人の雰囲気から遠い役でも全然違和感ないんですよ!
・こういう愛を語りあうシーンは二人が向き合ってるのでそのままだと客席からは常に横顔しか見えないんですよね。なので回り舞台を動かして、正面の表情を見えるようにするのが常套だと思うんですが…邪馬台国の風、多分一度も回り舞台使ってない。失礼ながら仙名さんはやや顎の星*3の姫君感あるので余計横顔の連続は避けてあげてほしかった。他を観てないので偉そうなこと言えませんが、公演数・動員考えたら宝塚って日本でトップレベルに舞台装置にお金かけれてると思うんですよね。あとは四季・東宝ミュぐらい?一つ前の金色の砂漠の舞台の使い方*4が好きだっただけに、邪馬台国の常に直線的な動きしかない舞台の使い方とエンドレス森はほんとひどいと思いました。

さて、この辺りから怒涛の展開です。ザムで言うとコンテナ街にSWORD連合軍が集結してパールがGO!!って言うところです。

・抱き合うマナとタケヒコ
・暗転
・諸王おじさん「ヒミコの寝所に男が入った!」
・諸王おじさん「ヒミコの寝所に男が入った!」
・諸王おじさん「ヒミコの寝所に男が入った!」
・待って
・女王がセ…しちゃったことを高らかに輪唱で歌い上げていく諸王おじさんたち。
・ここ、初潮のお祝いのお赤飯を見てデリカシーない発言をして娘に嫌われるお父さん、みたいな空気を感じました。諸王おじさんたち、デリカシーがない。つらい。
・諸王おじさんたちの元へ引き立てられ、罪を問われるタケヒコ
・タケヒコ「俺はやっていません!」奴王「だったら神の前で無実を証明してみろ!」周囲「どうやって?」奴王「くがたちだ!!!」
・く、くがたち~~~~~~!!!!!!
・それ進研ゼミでやったわ!
・テストにも盟神探湯って書いたわ!
・ていうかじじいの謎行動、伏線だったんだ!?(驚)
・そして始まるくがたちの歌。「くがたーちーくがたちー」「くがたーちーくがたちー」
・このメロディラインだけやたら印象に残るのでもうずっと脳内再生されてる。
・檻の中でくがたちを待つタケヒコ。フルドリたちと、これまたタケヒコのことを好きな村娘フルヒ(桜咲彩花さん)がやってきます。ヅカの登場人物って基本恋愛脳なのですぐ好きになることは別にいいんですけど、矢印仕込んだのなら回収してほしい…。
・フルドリたちの逃亡を助ける申し出を断り、フルヒに何事かお願いするタケヒコ。じじいが火傷しなかった方法が明らかになるかと思うと嬉しい。
・くがたちの場面へ。舞台中央にはドライアイスの湯気がもくもくとあがる大きな甕。周囲が見守る中、タケヒコは煮えたぎる湯の中にゆっくりと手を入れ、そしてゆっくりと引き上げ…ドドドドドド(ドラムロール)
・どじゃーーん!無傷!!!
・きーせきだ♪きーせきだ♪(ズンドコズンドコ)
・きーせきだ♪きーせきだ♪(ズンドコズンドコ)
・死ぬほどださい曲が流れる中、超笑顔のタケヒコはゆっくりと前進し…
・ドヤ顔で天高く拳を突き上げ…

琥珀が落ちたーーーーー!!!

・これHiGH&LOWだわ(確信)

 

この後も突然のSE「ピキィーーーン」に笑いをこらえたり、天啓中を示すスポットライトから仙名さんがずれちゃってたり、フルドリたちがあっという間に全滅してタケヒコも倒れてもしかしてこれループものなのでは?と震えたり(別にそんなことはなかった)、クライマックスの日食シーンで、太陽の光が戻る演出で真上からの超強いスポットライトを使ってたんですがあまりに強すぎて音くり寿ちゃんが完全にクラウザーさん*5になっていて、さらに他の人もどんどんクラウザーさん化してったので恐怖に震えていたらちゃんとみりおちゃん仙名さんだけは通常のスポットライトだったのでやっぱりヅカは分かってるぜ!と安心したり、なんかもう色々あったんですけどここまで書くのに疲れたのでそろそろ筆を置きたいと思います。

面白いの定義には色々あると思いますが、「テンポが良くて、次に何が起きるのか分からなくてドキドキする」という定義でみた場合には邪馬台国の風はとても面白いです。しかし整合性とか納得感とか丁寧な心理描写と求める人にはおすすめしません。島耕作シリーズ好きな人には強くリコメンドする。あれもクソ展開にびっくりし続けることを楽しむ作品ですので。

ちなみになぜタケヒコが火傷回避できたかはなんとびっくりなことに明かされません!分かるのはフルヒが冷たい水と薬草を用意したことだけです!!なにこれ円盤の特典映像にはいってるやつ?また、クコチヒコはタケヒコとの戦いにおいて、とどめを刺そうとした瞬間に突然苦しみ出して死にます。その演技がどう見ても青酸カリで死ぬ人の演技でしかなく、なぜ死んだのかガチで分かりません。これ書きながら気付いたけどもしかして首飾りの力か…?真相が気になるのでコナンくんを呼んでほしいです。
あと、ラストシーンの演出がしょぼすぎて誰もそこがラストだと気付いてなかったのか、拍手遅れてたのめっちゃ面白かったです。わたしもそこオペラだったからオペラの視界に幕が下りてきたの見てやっと気付いた。終わり良ければ全て良しじゃないですが、やっぱりラストシーンが良いか悪いかは作品の評価に大きく影響を与えるものだし、みんなそれを意識して演出してるだろうにあれは…せめて床回そうぜ。ラストシーンの背景ももちろん森でございます!!

 

ちなみに、その後のショーの「sante!」はひじょ〜〜〜〜に良かったので、とても幸せな気持ちで劇場を後にしたことをご報告しておきます。時間あればそっちも書きたい。めちゃめちゃ良かったし東京分の良席ご用意されたい。SSはもちろん落ちました。

*1:舞台手前にある花道みたいなやつ

*2:トモダチゲームで吉沢亮山田裕貴がキ…する撮影をありがてぇ~と拝んでいたらしい。かわいすぎるのでわたしも積極的に使っていきます

*3:ひとつ前の記事にある通り、わたしの後輩が考案した概念であり、わたしではありません。

*4:ただし最後の金色の砂漠の表現はすごいカステラだった。

*5:デトロイト・メタル・シティ